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小説ですわよ第3部ですわよ

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趣味小説の完結編です。
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記事一覧

小説ですわよ第3部ですわよ1-1

第1部↓ 第2部↓  夜のちんたま自然公園。電灯の白色光を受けながら、銀髪の少年が言った…

きゅんぽぽ
3か月前
6

小説ですわよ第3部ですわよ1-2

↑の続きです。  2023年 3月28日(火) 08:20。  水原 舞は、ショッキングピンクのハイエー…

きゅんぽぽ
3か月前
9

小説ですわよ第3部ですわよ1-3

※↑の続きです。  舞は赤信号に差し掛かり、ピンキーを止めた。その深呼吸から真剣な話だと…

きゅんぽぽ
3か月前
7

小説ですわよ第3部ですわよ1-4

※↑の続きです。  『洋食 イエロー』から出ると、珊瑚は自転車で探偵社の事務所に向かって…

きゅんぽぽ
3か月前
7

小説ですわよ第3部ですわよ2-1

※↑の続きです。 「10年前までウラシマにいたって……」  舞は路肩にピンキーを止めて話を…

きゅんぽぽ
3か月前
5

小説ですわよ第3部ですわよ2-2

※↑の続きです。 「イチコの記憶と、真の名前を返す」  おっちゃんが提示した条件に、イチ…

きゅんぽぽ
3か月前
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小説ですわよ第3部ですわよ2-3

※↑のつづきです。  綾子は、後に森川イチコを名乗ることになる女を引き起こし、砂糖水が並なみなみと注がれたバケツにその顔を突っ込む。乾き切り、青ざめた肌が沈んでいく。 「んぐんぐ……」  女は本能的に、砂糖水を勢いよく喉に流しこみ始める。最初こそ『飲みこんで』いたが、徐々にバキュームカーのごとく『吸引』し始める。 「カポッ……ジュポポポポポポポポポポ!!」  下品な音を立てながら、1分も経たぬうちバケツの砂糖水は底をついた。イチコの目は生気で光っていたが、まだ肌の調子は悪そ

小説ですわよ第3部ですわよ2-4

※↑の続きです。  1984年 4月8日 日曜日 13時半過ぎ 仏滅。  ピンピンカートン事務所の3階…

きゅんぽぽ
2か月前
5

小説ですわよ第3部ですわよ2-5

 王は眠ったイチコを部下に運ばせ、さらなる手打ちの条件を綾子に突きつけた。  あまりに一…

きゅんぽぽ
2か月前
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小説ですわよ第3部ですわよ3-1

※↑の続きです。  2023年 3月29日(水) 08:47。  いつもならば一件目の返送者を轢きにかか…

きゅんぽぽ
2か月前
6

小説ですわよ第3部ですわよ3-2

※↑の続きです。  岸田はタブレットを机に置くと、社長室を出て昼食の準備に取りかかる。 …

きゅんぽぽ
2か月前
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小説ですわよ第3部ですわよ3-3

※↑の続きです。  週が明け、2023年4月3日(月)19:24。  矢巻に関する最初の調査は、定時…

きゅんぽぽ
2か月前
7

小説ですわよ第3部ですわよ3-4

※↑の続きです。  綾子は、愛嬌もなければショッキングピンクですらない異形の武装トラック…

きゅんぽぽ
2か月前
6

小説ですわよ第3部ですわよ3-5

※↑の続きです。  2023年4月4日(火)6:56。 「物騒ねぇ」  舞の母が、昨夜に探偵社(主にゴールド)がやらかした爆破事件のニュースを観て呟き、油揚げと小松菜の味噌汁をすすった。舞は目玉焼きを白飯の上に乗せ、醤油をひと回しかけ、半熟の黄身を崩しながら口にかきこむ。 「平気だよ、半グレといっても一般人にはそこまで手を出さないタイプみたいだし」 「舞ちゃん、なんでそんなこと知ってるの?」 「ぐほっ!」  舞は喉につまった米粒を味噌汁で流しこんでから「ネットに書いてあった