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心不全評価・デバイス・握力・SPPB

【心不全患者の予後規定因子】
 握力→男性30kgf  女性17.5kgf

【心臓リハビリテーション定義】
心血管疾患患者の身体的・心理的・社会的・職業的状態を改善し、基礎にある動脈硬化や心不全の病態の進行を抑制または軽減し、再発・再入院・死亡を減少させ、快適な活動的な生活を実現することを目指して、個々の患者の「医学的評価・運動処方に基づく運動療法・冠危険因子是正・患者教育及びカウンセリング・最適薬物治療」を多職種チームが強調して実践する長期にわたる多面的・包括的プログラムである。

【NYHA分類】
日常生活制限の程度で重症度が区分され、必ず心機能のみで規定されるものではない。
大雑把な評価であり、細かい症状は反映されにくい。

【SAS】
身体活動表を用いてどのくらいのメッツが最小運動量であるかを評価する。
NYHAⅡの患者に優れている。

【筋肉評価】
HHDが有用である。
等速性膝伸展筋力は運動耐容能と相関し、VE vs VCOslopeとも逆相関する。
筋力低下と共に筋に存在するエルゴ受容体感受性が亢進し、労作時の過剰換気から息切れが強くなり運動耐用能低下とQOL低下をきたす。

【握力】
CHF患者では男女とも握力が低く、QOLスコア低値と6MWT300㎡以下が予後規定因子となり、すべてを有すると心血管イベントが4倍になる。

【SPPB】
71歳以上、日常生活に支障がなく、800m以上歩行と補助なしで階段のぼることができる高齢者1112例に対し、4年追跡し、SPPB最低点(0点)と最高点(12点)は日常生活または移動における障害が4倍高かった。
中間でも2倍リスクが高い。

心臓外科術後の歩行能力獲得遅延は9点以下

サルコペニアは8点以下

【片脚立位時間】
開眼、両手を腰に当てた状態で片足を5cmあげ60秒保持させる。15秒以下で運動器不安定証。バランスと移動能力低下、転倒リスクが高い。
高齢者で5秒保持負荷は3年のうちに転倒を起こすかの単独の予測因子である。

【TUG】
椅子座位、ここちよい速度で3m歩き着座までの時間を測定。11秒以上で運動器不安定症の診断基準となる。

【AMIレジスタンストレーニング】
上肢が1RMの30~40%、下肢は50~60%

【HFの病態】
rEFの運動耐容能低下は左室収縮能低下ではなく骨格筋の減少、代謝異常、血管拡張能低下、エルゴレフレックス亢進などの末梢因子である。

pEFも骨格筋障害が原因であることが示唆されている。

心不全の運動耐用能改善は末梢機能改善が主因である。

【TAVI後リスク】
大動脈弁輪破裂、穿孔、心タンポ、冠動脈閉塞。
PVL(心不全、溶血を起こす)、房室ブロック(数日後にでることもある)、血管解離やリンパ婁など

フレイル患者が多い。

【デバイス後】
基礎疾患はあれば運動療法を行うことで心筋虚血の改善、交感神経抑制などにより不整脈基質の悪化、伸展が阻止できる。

ペースメーカーに依存している患者は運動耐用能が低下する。
右室心尖部などの刺激による心室内の非生理的伝導による収縮異常や運動時の心拍応答不良(変時性応答不全)などがある。
高頻度にペースメーカーに依存している患者は運動耐用能が低下しやすい。
Rをつけても耐用能が改善するわけではない。

不安うつに注意。

【術後AF】
高齢 高血圧 AFの既往、左房拡大、心不全、COPDで多く。
OPE後24~72時間で起こりやすい。
術前の運動は術後AFを抑制する可能性があり、CABG前5日以上運動をするとAFが抑制されたがエビデンスは乏しい。

安静時からのAF110は中止かメニュー変更、150以下の負荷が望ましい。




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