「細面」とか知らん

 「お母さーん、これ読める?」
模試から帰って来た息子がそう言ってきた。見てみると「細面」と書いている。
「ほそおもて」と言うと、
「読めるん?」と不満そうな息子。
どうやら模試でわからなかったらしい。
「わからなかったなら、なんて書いた?」
「こまめん」
「普通、ほそめんじゃない?」
「問題になるくらいだから、普通じゃないと思って…こまめん」
 そもそも、「細面」なんて聞いたことないらしい。その言葉自体を知らないから読めないのだ。

 息子によくあるこのパターン。
漢字がわからないというより、言葉そのものを知らない。そのことが、私の中でずっと引っかかっている。息子の語彙力のなさ。これが息子の勉強の足を引っ張っているのではないか。勉強不足と言うより、問題を解くための語彙力が足りてないと感じている。

 以前、信頼する塾の先生が「全ては国語力」と言っていた。息子には、その国語力がなさそうな…それ以前に国語力につながる語彙力がないと感じている。だから、まずは語彙力を向上させることから始めようと思った。

 高校1年生だからまだやれることはあると思っていたが、思うだけでもう高校2年生になろうとしている。
 でも、まだあきらめない(私が)。 
 やれることはやる(私が)。
あれをやってみよう、これをしてみようと息子に提案。1日のうち、少しでいいから語彙力の向上のために時間を作ってほしいと思っている。そして、それを継続すること。
 ただ、私がそう思っているだけで、息子がどう思っているかは知らない。多分、語彙力とか関係ないと迷惑がっている。私が語彙力を上げるための明確な方法を知っているわけではないのだから、息子としてもついて行きようがないのだろう。でも、何かしないと変わらないし、大学受験が差し迫っても言葉の意味がわからないという状態のままかもしれないのだ。

 息子が小学生の頃、もっと真剣に漢字学習に取り組んだ方がいいのではないかと漠然と思っていた。今は、絶対そうすべきだったという強い思いに変わっている。ここをおろそかにしたことを後悔している。
 もう遅いかも…と思わないこともない。語彙力や成績が上がる保証もない。でも、自分自身が知りたい、語彙力と国語力のこと、成績との相関関係。自分の興味と息子のために少しでも語彙力にプラスになることを探しながら、こうして綴ることで確認しながら進めていきたい。


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