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#33 〈金地金編〉国内LBMA認定店のバーチャージを比べてみる

バーチャージとは?

金地金を購入するとき、「バーチャージ」と呼ばれる費用が発生することがあります。

「バーチャージ」とは何でしょうか?

国内LBMA認定店(1)のひとつ、田中貴金属のサイトに次のような記載があります。

500g未満の地金の売買には、地金代金とは別に手数料をいただいています。これは、当社の場合、海外から輸入した金・プラチナやお客様からお買取りした地金をそのまま再販するのではなく、溶解・検査を行って信頼のおける地金に製造し直しており、小型の地金はその費用が割高になるためです。

田中貴金属工業(株)サイトより(2)

簡単に言ってしまうと、小型の金地金の製造には生産コストが高くつくのでその分の費用を上乗せしますというのが「バーチャージ(=販売手数料)」です。

田中貴金属工業だけが特別ということはなく、他のLBMA認定店でもバーチャージはかかります。

しかし、国内LBMA認定店で500g以上の金地金を購入するときはバーチャージはかかりません。

バーチャージがかかるのは基本的に500g未満の金地金を購入するときです。そして、その額はお店によってかなり異なってきます。


国内LBMA認定店各社のバーチャージ

それでは、国内LBMA認定店各社で500g未満の金地金を購入するときに発生するバーチャージの額を比較してみます。

金額は各社ウェブサイトからの引用です。

この後、各重量のバーチャージの最安値をまとめるので、ここではざっくりと金額を見て、「これくらいかかるんだなあ」くらいの確認をしてみてください。

石福金属興業
300g / 200g / 100g = 5,500円
50g = 3,300円
20g / 10g / 5g = 2,200円
2.5g = 1,100円

田中貴金属工業
300g / 200g / 100g = 16,500円
50g = 8,800円
20g / 10g / 5g = 4,400円

徳力本店
300g / 200g / 100g = 6,600円
50g / 30g = 5,500円
20g / 10g / 5g =3,850円
1g = 1,430円

日本マテリアル
300g / 200g / 100g = 0円
50g = 1,100円
20g / 10g / 5g = 1,980円

三菱マテリアル
100g = 8,250円
20g / 10g / 5g = 4,400円

お店によって取り扱っている金地金の重量もバーチャージもマチマチです。ただ、かなり特徴的なのは日本マテリアルは100gまでバーチャージがかからないということです。

重量別のバーチャージ最安値

金地金の重量別のバーチャージ最安値とお店の名前を以下にまとめます。

300g
最安値:0円(日本マテリアル)

200g
最安値:0円(日本マテリアル)

100g
最安値:0円(日本マテリアル)

50g
最安値:1,100円(日本マテリアル)

30g
最安値:5,500円(徳力本店)(3)

20g
最安値:1,980円(日本マテリアル)

10g
最安値:1,980円(日本マテリアル)

5g
最安値:1,980円(日本マテリアル)

2.5g
最安値:1,100円(石福金属興業)

1g
最安値:1,430円(徳力本店)


日本マテリアルが供給対応している重量(300g / 200g / 100g / 50g / 20g / 10g / 5g)の金地金については日本マテリアルのバーチャージが最安値です。そもそも100gまではバーチャージがかかりません。

日本マテリアルが供給対応していない重量の金地金については、30gと1gは徳力本店が、2.5gは石福金属興業が最安値です。

ただし、「30gの地金」を1つもつことにこだわりがなく、「20gと10gの地金」1つずつでも構わないというのであれば、日本マテリアルで「20gと10gの地金」を1つずつ購入する方がバーチャージは安くなります。

バーチャージに関しては日本マテリアルが圧倒的に強い(安い)ことが見て取れます。




(1)LBMA認定店については以下を参照

(2)以下のページ「売買価格と別途手数料」の「500g未満の地金の売買に必要な手数料」から引用

(3)20gと10gの金地金を1つずつ日本マテリアルで購入した方がバーチャージは最安(3,960円)だが、30gの塊ひとつを保有したいということであれば本文のとおり。


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