人間の価値2 —和を保つという才能—

前回の記事で人は機械ではないということ、休養の重要性についてを書きました。それにプラスして重要だと感じていることについて、今回書き残したいと思います。それは「平和を維持するという才能」のことです。

「勉強するにも才能がいる」ということを主張する人がいますが、私も同感です。特に思春期の外で遊びたい時期に一日3時間以上も継続的な自習をするということは、それ自体ひとつの才能であると思います。その自己制御能力があれば、逆にもともと頭がよくなかったとしても、ある程度は努力に見合う学力が後からついてくる確率は高いでしょう。

それでは平和はどうなのか、という疑問があります。平和を保つことの重要性とはほとんどの日本人は幼少期に両親と先生から何度も教えられることです。小学校では道徳の教科書にも載っている、いわば人間と動物を分ける最初のステップとも言えることだと思います。これをわかりやすく言えば「勉強より簡単なはずで重要なこと=平和」ということです。

2023年、文部科学省から統一教会が解散命令を受け、ジャニーズ事務所が世論と被害者の会の声により段階的に解体されることが決まりました。私はこの二つの組織があまりにも平和と反対に憎悪や不当支配を生むメカニズムを持っていたことを知り、ただただ「なぜその中にいた人々は、はっきり反平和団体とわかっているその組織を、ひたすらに大きくする手伝いをし続けられたのだろう?」という気持ちを抱くばかりでした。前述の、自主学習を3時間以上できる人々に対することと真逆の感情です。私達のかわりに多く勉強をしてくれた法曹界や医療界、政界の人々なくして国家は成り立たないというのに、それを享受しておきながら、それと正反対の憎悪と搾取の組織を育てるという、そうでありながらまるで汚い組織ではなく良い日本に貢献したいと思っているかのような、巨大な詐欺集団であったのだということに、驚き傷つきました。

誰しも大人であれば好んでしないだけであって、平和や秩序を乱すことは別に難しいことでもなんでもなく、軽蔑や裁きの対象になることであるとわかっているはずなのにそれをしてしまう。そういった人がこれほどいたということは「平和を維持するのも長時間勉強するのと同じくらい才能が必要である」ということかもしれません。

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