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セカンドキャリア問題と支援の体制について~アスリート編~

アスリートにおけるセカンドキャリアの多くは怪我や引退後のキャリアから始まります。2020年のアンケート調査によれば25歳から50歳の中でセカンドキャリアについて考えたことがある人が約75%を超えています。しかしその多くは40代以上の人達であり、若者に区別される25歳から30歳の割合は50代の半分の割合でした。記録から分かるように若い世代の人達はセカンドキャリアに対する考えを比較的持ちにくいと考えられます。また、それに伴いアスリートのセカンドキャリアに悩む年齢も若い世代が多い事があります。

ではなぜアスリートはセカンドキャリアに悩まされ社会から孤立化されていくのでしょうか。また、そこにはどんな原因があると思いますか?

現在では多くの団体や多くの企業でアスリートに対する需要は高まりアスリートを中途採用しようと目指している企業は年々増加傾向にあります。主な理由としては、アスリートを中途採用した事のある企業のみを対象にして調べた調査で元アスリートの選手達は、「主体性」、「実行力」、「起立性」、「ストレス耐性」これら4つの力が秀でているという結果が出ました。このようにアスリートならではの特性から企業が欲する人材としてアスリートは求められているのでしょう。

さらに、アスリートのセカンドキャリア支援の豊富さもより増えより新しい体制が作られています。主な支援制度としては、公益財団法人日本オリンピック委員会が設立した「アスナビ」という支援体制があります。「アスナビ」は企業と現役アスリートをマッチングさせる、JOCの就職支援制度です。セカンドキャリアに悩まず安心して競技に取り組める環境を望むアスリートと、彼らを採用し応援することで、社内に新たな活力が生まれることを期待してくださる企業との間でより良い関係を築いていくことを目的としています。また、若い世代に向けてのキャリア教育も行っており引退後の自分のイメージやしたい事を若い頃から準備し備えることで現役中も引退後も社会で活躍出来る人材を多く育成しています。
これらはあくまで、日本に多くあるアスリートの支援制度の1部であるため日本にはより様々な形での支援制度が存在します。

しかし、未だアスリートのセカンドキャリア問題は社会において1つの大きな問題として度々ニュースや新聞で報道されるほど解決には向かっていません。原因としては、アスリート選手達がそもそも興味を抱いていなかったり、支援制度がある事を知らないケースがあります。アスリートは特に他業界との接触が少ないこともあり、自分のしたい事の選択肢が限りなく少ないのが現状です。これらを回復に持ち込むためにはキャリア教育の改善または教育制度の見直しが必要だと私は考えました。

例えば、アメリカの学校では季節によって様々なスポーツを行い幅広い人と出会いそれらのスポーツから様々な特性を学びます。これは自分の得意なこと不得意なことを選別していくには絶好の機会と言えるでしょう。若い年代からたくさんの競技をすることによって将来の選択肢や可能性そして、人との繋がりを作り出しているのです。

対して、日本は部活に参加すればその競技を探究し、その競技にたくさんの時間や力を用します。これは1つの日本の美徳でもあり、アメリカとの大きな文化の違いでもあります。日本もアメリカのように様々なスポーツや職業、体験に触れるよう変化させることによって若い年代の人々がキャリアに対する興味を抱き、自己分析に長けた人材を教育することが出来るでしょう。

こうした変化を続ければ、セカンドキャリア問題に関してはアスリートに限らず起こる問題でもあるため教育の見直しがセカンドキャリア問題全体の改善に繋がると考えました。今自分のキャリアにあまりビジョンがない人は自分の選択肢を増やすためにたくさんのことに挑戦してみて下さい。そうすれば将来必ず自分の選択肢に繋がるでしょう。




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