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【高1・2生】高校の授業を受験対策に活かすには?

22年度から学習指導要領の変更により、高1の国語が「国語総合」から「現代の国語」と「言語文化」に分割されました(各2単位)。

いくつかの教科書を概観すると、現代文は『水の東西』(山崎正和)などの定番から、大学入試での頻出作家(鷲田清一・大澤真幸・伊藤亜紗など)まで、「現代の国語」において評論をしっかり読ませようという姿勢がみられるのに対し、小説を扱う「言語文化」では『羅生門』や『夢十夜』といった定番作品の掲載に留まっているものが多いようです。

さらに、現代文の小説は古文・漢文と同じ教科書に掲載されるようになり、小説を扱う時間数は確実に減少していると思われます。
(公立トップ高のシラバスを参照すると、年間で2作品程度が多い模様)

このように、特に高1で現代文で扱う作品が、以前と比べ大きく変化しています。
では、高校国語の自習内容も変化するのでしょうか

結論としては、「文章の意見をより能動的・主体的に読み取る必要性は高まった」が、「基本的にやるべきことは変わらない」と考えます。

たしかに小説より評論を扱うことは増えましたが、小説を通して何を読み取り学ぶべきかは変わっていません。

また、古文・漢文の定番作品(高1は「児のそら寝」「絵仏師良秀」「塞翁馬」、高2は「更級日記」「大鏡」「鴻門之会」など)は変わらず掲載されていますし、23年度以降の大学入試で顕著な変更はほぼありません
(早稲田大など、「総合問題」として英語・現代文・地歴公民の知識を同時に問う新傾向は見られます)

よって、高1・2生は以下の内容を念頭に学習するとよいでしょう

高1
現代文は、「自力で文章の意見or人物の心情をまとめる」(できれば授業で扱う前に)
古文・漢文は、「文章中で出てきた文法事項を確実に覚える」(特に用言・助動詞・句法は必須

高2
現代文は高1と同様
古文は「助動詞は理解できている前提」で授業が進むので、覚えていないものは早急に穴埋めする。
また、敬語を含んだ文章が増えるので、敬語の「種類/訳を覚え」、「敬意の方向を文章を読みながら自力で考えてみる」
漢文は高1と同様

大学入試の土台は「高校での学習」です
塾や予備校より学ぶ機会は多いので、インプット(覚える)だけでなく、アウトプット(覚えたものを実際に使えるか)も重要です。

高校の授業をぜひ有意義なものにしていきましょう。

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