心からやりたいこと

　久しぶりの1人の夏だ。せっかくというか、1人になったのだから時間を無駄にしたくない。“今までで1番楽しい夏だった”と言える時間にしたいと思い、職場の先輩と和歌山、すさみの宿に泊まる2泊３日の海釣り旅行に出かけた。去年から、海釣りデビューをして、アジやサバ、太刀魚やマゴチなど、さまざまな魚を釣るようになった。しかし、泊まりがけで一日中釣り三昧の体験をするのは初めてだ。
　職場の健康診断が終わったら休む間もなく有給をとり、二人で和歌山へ。道中はどんな仕掛けで狙うか、事前にリサーチしたポイントなどを話し、現地に着いた後のことを早々と想像した。
　現地についたら10メートルくらいの高さがある磯へ向かった。今考えれば、タモも持たずによくあんなところへ行ったものだとひやひやする。幸い釣れたのは小ぶりのグレ、フエフキダイ、ベラだったので難なくぬくことができた。
　釣れた魚は宿に持って帰り、バーベキューで焼くことに。初めて釣れた魚ばかりだったのでまだ刺身で食べる勇気がでず、全て塩焼きにした。魚をさばくことにまだ慣れていない自分は、先輩が４尾の内臓処理を終えたころ、ようやく１尾処理ができた。“捌き方”を覚えて、もっと美味しく食べられるようになりたい。と感じたきっかけとなる旅だった。また一つ、やりたいことが増えた。