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トイレ、その後に

視覚障害者がトイレで困りがちなことに、水の流し方がわからないとき、というのが結構あるあるだと思います。
ハンドル、ボタン、センサーといった形状の違いだけでなく、ついている場所もさまざまなためです。
同行者に聞けるときはよいのですが、切羽詰まっていたりするとそれどころではないので、落ち着いた後に再び慌てることになったりします。
そのため、トイレはここ!と決めている方もいるそうです。

見つからないときはもうとにかく壁中をさわさわっと探ってみますが、そういう場所に鍵ってハンドル式で、壁には何の情報もなかったりします。また、最近は緊急呼び出しボタンが近くにある場合もあります。
以前泊まったホテルで誤ってボタンを押したものの、ボタンが緊急呼び出しだったことを忘れていて、ホテルの方が部屋に来たのでびっくりしたこともありました。

まずトイレに入るときに最低限ハンドルかボタンかセンサーか、だけでも確認することが肝要です。
さらに余裕があれば場所を確認しましょう。
私のように、緊急ボタンと洗浄ボタンを間違えないためには、」流す」という点字を覚えることをお勧めします。
点字がさっぱり覚えられない私ですが、この点字だけは覚えました。
なんとなくこんな形だったかも、という程度でも覚えていれば緊急呼び出しとの判別はできて便利です。

どうしても見つからないときには蓋を閉めて個室をでることもやむを得ないと言われたこともありますが、蓋がないこともあったり、次に待っている人がいるとどうしても恥ずかしいので、小さな個室の中で精一杯探します。
やっと見つけた!と思ったら音が流れるボタンでがっかり、なんて経験も繰り返しながら笑い飛ばして逞しく障害者として成長していくのかなと思う今日この頃です。

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