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ふありの書斎
2024年4月1日 19:40
Make a Wish(願い事) #3王子の家 「莉々、どうしたの?具合でも悪い?」稀くんが膝を折り、首を傾け訊ねてくる。あたしは、ルーナの存在を知られた事に、酷くショックを受け、同時に背徳感も襲ってきて、頭が、パニックになってる。「莉々、僕は莉々のこと変だとは思わないよ。若い女の子が、アニメやゲームのキャラクターに憧れたり、好きになったり…そういう純粋な気持ちは尊いと思うよ。少なくとも僕
2024年4月7日 19:34
Make a Wish(願い事) #4 、王子の家、2話目覚めると、あたしは、まるでコナン・ドイル作品の、シャーロック・ホームズの部屋のような、広々とした19世紀ヴィクトリア朝の居間にいた。本皮の寝椅子に横たわり、サイドテーブルには美しい曲線の水差しと、コロンとした丸いフォルムのグラスが側に置いてある。「…どこ…ここ」あたしは、全く見覚えのない部屋に戸惑う。イギリスを意識して造られたのか、
2024年4月17日 08:18
Make a Wish(願い事) #5 、騎士先輩 パタンと稀くんの部屋の扉を閉めると、あたしの身体はずるずると下がり、ペタンと床に座り込んだ。「…あたし、こんなにもお人好しだったっけ…」あたしは、両手で頬を包み、呟く。ああ、でも今はゆっくり考え事をしている場合ではない。あたしがのろのろと立ち上がると、ガチャと、何処かで音がした。え?なに…?誰かが、迷うこと無くこちらに向かってい
2024年4月20日 23:12
Make a Wish(願い事) #6 .母の愛「…嘘…だよね…。ああ、僕…悪い夢でも見ているんだ。そうだよ…騎士と莉々がキスなんかするはず…無い…もん…」言葉の終わりとともに、その場にふらりと倒れ込む稀くん。「稀くんっ!」あたしは、長身の騎士先輩の身体を押しやり、稀くんのもとに駆け寄り、上半身を起こす。「ま…稀くん!しっかりして!稀くん、稀くんっ」あたしは華奢な稀くんの身体に覆いか
2024年4月27日 10:47
Make a With(願い事)※こちらの作品はマガジンを作成していますので、途中参加の方などは、そちらからも、よろしくお願いします。 #7 、俺の女 翌日、あたしは久しぶりに制服に着替え、飾音高校に、登校した。花屋の角を曲がり、正面の校門が見えると前方から風帆が、駆けてきた。そう言えば、風帆からスマホに、何件もメールや通話があったけど、電源を切っていたので、面と向かって正直に話すため、