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独立系アクティブファンドとやりがい搾取の低賃金ブラック企業のやることは何故か似ている

金融庁は12日、2024年3月末時点の少額投資非課税制度(NISA)の累計買い付け額が23年12月末時点から17%増え約41兆円になったと発表した。

新NISA開始から7か月目に入った。3月時点で41兆円なので今はいくらになっているのだろう。

そして積立投資枠では全世界株式に分散投資する通称オルカンと米国主要企業の株式に投資するS&P500連動のインデックスファンドへの流入が圧倒的に多いそうだ。

どちらも個人投資家が長期に資産形成するための最適解なので、NISAの制度設計者にも個人投資家にとっても良いことだろう。

一方でこれに対抗するためなのか、様々な媒体でアクティブファンド推しの提灯記事やステマ広告を見かけることが増えているし、各ファンドの代表はインデックス下げ発言に大忙しだ。

手数料の安いインデックスファンドに資金が流出してしまえば、高い手数料で実績の悪いファンドは死活問題になるので気持ちは理解できなくもない。

しかし、一部の国産独立系投資ファンドは目に余るような言動があるので個人投資家は注意が必要だ。

中でも際立っているのが、独立ファンドのパイオニアとかレジェンドなどと言われている「さわかみ投信」だ。

創業者の澤上篤人氏は、近いうち市場が大暴落すると吹聴し投資家の不安を煽っている(別に暴落は珍しいことではなく資本市場で定期的に起こるイベントなので同氏が煽らなくても発生するものだ)

おまけに新NISAに手を出すなとまで言っているが、これでは究極のポジショントークにしか聞こえない。投資家より自分のファンドを守ることが大事なのだろうか。

暴落してもインデックスに比べて同ファンドは下がらないとか、長期でアクティブファンドがインデックスに負ける訳がないとまで言い切っている。

本当に暴落時に下がらず、安定した実績を残し長期でインデックスファンドを上回っているなら良いが、過去実績を見るとそんなことはナイ。

上の表はTOPIXと日経平均との比較で青色が同ファンドだ。リーマンショック後の下げでは株価指数と同じように下げている。

TOPIXや日経平均との比較ではアウトパフォームしていると言いたいのだろうが、S&P500と比較すると過去20年の年平均リターンはS&P500の11%に対して同ファンドが5%程度と倍以上の差がついている(為替の影響を考えると差はもっと開くはずだ)。

現在新NISAで投資家から支持されているインデックスファンドはTOPIXではなくオルカンやS&P500なので競合相手はこちらのはず。

TOPIXや日経平均に勝っているとドヤっている場合ではない。

さらに同社のHPには主要投資対象は国内外の株式および債券と明記されているので言っていることとやっていることが矛盾シテイル。

おまけに最近の記事ではなぜかバフェット氏と自分を同列に語っている。読んでいたこちらが恥ずかしくて最後まで読み切れなかった。誰か裸の王様の彼に諭す優しいニンゲンはいないのだろうか。

そんな状態だから、以下の投資雑誌で成績の悪い投信に贈られる「もっとがんばりま賞」などという栄えある賞を受賞するのだと思う。

なぜか日本の独立系アクティブファンドは澤上氏や以前記事にした元セゾン投信の中野氏のように、インデックスに劣るリターンを棚に上げてやたら「理念」を前面に出してドヤる傾向にある。

以前から不思議でならなかったのだが、とあるFPの方が書いた以下の記事でナットクした。どのファンドも根っこはおなじだったというワケだ。

インデックスに負けるようなリターンなのに理念語りで高い手数料を取って低リターン。。

コレって何かに似ていると思わないか?


「成長」とか「夢」、「やりがい」を理念に掲げて低賃金長時間労働で若者を使うブラック企業だ(過労死で死者まで出した以下の企業が有名ダ)

社会に出てから耳ざわりの良い美辞麗句に釣られていると、

労働では「やりがい」や「夢」を理念にしたブラック企業に低賃金で搾取され、投資では理念を語るファンドの低リターンに高い手数料を支払うことにナルから注意することだ。

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