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投資は得意分野に全力投球した方が良い理由

投資の世界には株式に債券、暗号通貨や不動産に金、はたまたトレーディングカードに至るまで数多の投資対象が溢れているが、自分の得意分野を見つけて注力した方がリターンは安定するという話。

投資を始めて数年が経ち、順調に資産が増えていくと当初の投資対象だけでなく他の投資対象にも資金を投入する人がいる。というか順調な人ほどそうなる傾向がある。ちなみに性別では男性に多い気がするのはテストステロンの影響なのか・・

自分もそういった時期があったし、ブロガーやYou tuberにもそういった話が書かれていることを目にする。

例えば投資信託やETFから個別株投資に投資し、さらには債券、REITくらいはまだ良いとして、仮想通貨やFXにも手を広げる。あるいは全世界インデックスから好調な地域のインデックスファンド、さらにはレバレッジの効いたアクティブファンドへ・・
他にも高配当株から株主優待狙いの投資へ・・といった具合だ。

また、不動産投資家であれば住宅投資から民泊やホテル、コインランドリーにトランクルームのフランチャイズなどに手を出したりする。

なぜそうなるのか?

それはたいてい欲望と不安のどちらかが原因のことが多い。

投資をはじめて順調に資産が増え始めると、いろいろな情報が入ってくる。全世界インデックスに投資していても、日本やインド株式の方がパフォーマンスが良いと聞くとそっちの方が魅力的に見えたりするのだ。
資産の増え方がゆっくりなのに耐えられず一気に増やしたくなる。

ニンゲンの欲望は奥深く無限大だ。


一方で連日株高が続くと以下の記事にあるように暴落論を叫ぶ人々が登場したりするのでそのうち暴落がくるのではと不安になる。

そこで割安に放置されているREITや金など別の投資対象に資金を振り分けて安心したりするのだ(分散投資ってヤツだ)。

不動産投資であれば孤独死や夜逃げの心配がないコインランドリーやトランクルームに分散しようとする。

しかし、これがうまくいかないことが多い。

中にはどちらもうまくやっている投資家もいるのかもしれない。しかし自分のまわりや投資界隈のネットの世界を見てみると、よくて損をしない程度でメインの投資対象の成績には及ばないことが多い。それどころか多額の含み損を抱えていたり、事業であれば赤字を計上して撤退したりしている。

実はこれは投資家だけではなく企業も同じだったりする。

ひとつの事業では安定しないので関連する事業に進出したり、より稼げそうな事業に投資したりするがなかなか収益化できず苦戦する企業は多い。

プロのアスリートだってそうだ。相撲取りがプロレスに転向してもなかなか勝てないし、野球選手がサッカーで同じパフォーマンスは出せない。

よく冷静になってみれば当然のことだろう
投資も事業もそんなに甘くはないのだ。
サラリーマンの副業だって本業以上に稼ぐのは大変だ。

よほどの才能がないと複数の分野で高いパフォーマンスを出すのは難しい。

それでもどうしても不安で複数のアセットに分散したいのであればバランスファンドに投資すればよい。だが、その場合は株式だけのファンドより長期パフォーマンスは落ちることになることを覚悟する必要がある(長期リータンは他のアセットより株式が高いことが知られている)

世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは株式にしか投資していない。そしてそのほとんどが米国株だ。金も仮想通貨も不動産にも投資していない。得意分野に注力しているのだ。

ちなみにバフェットは下落相場に備えて常に数兆円のキャッシュを用意している。リスク分散と言って自分の得意分野でないアセットに投資するくらいならキャッシュで持つということも有効な選択肢の一つだ。

特に投資額の少ない個人投資家であれば「得意分野のアセット」+「キャッシュ」でリスクをコントロールすれば十分だと思う。
(これが数兆円を運用する機関投資家だと難しいのでイロイロなアセットに分散して投資するのだ)

欲望と不安のコントロールは投資にとって重要だと覚えておいて欲しい。

補足
なお、欲望と不安のコントロールは投資だけでなく「人生」にとっても重要だ。

※掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品や不動産の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。掲載する記事は個人の趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。

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