あいつがやってくる。

春、精神的によくなくなる季節だ。僕はあいつがやってくるのが怖かった。あいつがやってくると僕はなんとなく憂鬱でなんとなく死にたくなる。
 なんとか大学の授業には行ける。歯を食いしばって朝を迎え、飯を食べ、磨き、服を着ることでなんとか大学には行けていた。
 なんとなくあいつがやってくる予感がしていた。気を紛らわすためにタバコを吸い、学校に行く。 
 もうあいつはやって来ていた。家に帰る前にあいつと仲良くなるため酒を買う、僕に取って酒は逃げの手段ではなかった。
 あいつは飲みの場では僕と仲良くなってくれる。次の日朝を迎えれば僕とあいつの仲は最悪になっているだろう。 
 僕は今日も眠剤を食って寝る。

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