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簡単、アリバイトリック2

 

被害者が生きていたと錯誤させる。

 殺害後、被害者がまだ生存していたように偽装して、アリバイ工作をする。

 

○機械トリックを使う。


 窓際に被害者が映る。それが動くので生きているように見える。実は機械トリックで人形みたいなものを動かしていた。
 タイマーと機械的装置を使い、悲鳴や騒音を出して、被害者が生きているように偽装する。
 これらは今からするとバカバカしく古くさいように思えるが、現代のガジェットやスマホアプリなどを使えば、新手のトリックを生み出せるかもしれない。
 例 スマホに被害者の声を録音しておき、タイマー機能や、無言部分で時間を調節して、再生する。

 

○死体周囲の状況を利用。


 部屋に殺害日の午後八時に買い物をしたレシートが置いてあれば、それまでは生存していたと推定される。被害者の服を着て、マスクをして買い物すれば、防犯カメラをごまかせるかもしれない。
 スマホに発信履歴が残っていたら、その時刻まで本人が生きていたと思われる。被害者の音声を使い、誰かの留守電にメッセージを残しておくというトリックが考えられる。
 ラインメッセージをやり取りして、被害者が生きているように偽装する、というのは実際の事件でも使われたことがある。
 被害者がパジャマを着ていた、バスタオル一枚だった、という状況があれば、就眠前とか風呂に入る直前・直後だったと推定させることができる。
 テーブルの上にある果物(皮をむいたリンゴなど)がまだ変色していなかったら、犯行後時間が経っていないと思わせられる。事前に変色しないように細工をしておくとよい。

 

○第三者に証言させる。


 詮索好きなお婆さんとか覗き趣味の人にわざと姿(被害者に変装しておく)を目撃させる。
 被害者と話しているように犯人が一人芝居する。二人羽織みたいなことをして、被害者が生きていたと錯覚させる。
 犯行現場で怪しい人影を目撃させ、犯人が犯行現場から逃げ出したように偽装(目撃時間の少し前に殺害されたと思わせる)。

 

まとめ


 死亡推定時刻に数時間の幅があるときに、これらのトリックを使用すると有効。捜査しているうちに、被害者が生きていたと思われる状況(偽装されたもの)を調べ出せば、被疑者からの説明とは違って自分たちで解答を導き出したぶん信じ易い(人間は他人に教えられたものよりも、自分で考えた解答に重きをおく)。



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