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道端に咲いている花でも花束になる(エッセイ)

『ツタンカーメン』
今もなお研究者や考古学好きを魅了してやまない王様。
そんな彼が亡くなった時、奥さんであるアンケセナーメンが、ツタンカーメンのお墓に”ヤグルマギク”を埋葬した。

そんなお話が昔は語られていたそうだが、今ネットで調べたら、どうやら嘘の様だった。
若干、私のピュアな部分が削れたような感じがしたが、そんなことはどうでもよく。

そんなヤグルマギク、道端に野草として咲いていることを皆さんはご存知だったろうか?

春頃になると静かに、でも一つ一つ束になって点々と咲いる。
そんな花を見て、摘んでみたいと思ったものの、どうしても誰かの目が気になってしまい摘むことが出来ず、いつも、綺麗だねーと、心のなかで思いながら通過するだけ。

本当はたくさん摘んで、それこそ小さくてかわいい花束にしたいと思うが、今日までなかなか実行することはない。

ヤグルマギクだけではない、道端に咲いている花は、普段は通り過ぎたり踏みつけたりしてしまいがちだが、とても綺麗な花が咲いている事が多い。

その花を花束にして、誰かにあげる。
人にもよるだろうが、もらった相手は少し文句を言うかもしれない。
「ちゃんと花屋さんで花買ってよ」と。

でも、想像してみた。

これが小さな子供だったら。
道端に咲いている花は束になり、見事で綺麗な花束になって、渡す子供の顔を明るく優しく照らしそうな気がする。

それを受け取る相手は私じゃないけれど
その場所だけは優しい色で満たされると思う。

もし、道を歩いたら上を見るのを少しやめてみて道端に咲いている花を見てみよても良いかもしれない。

きっとかわいくて綺麗な花々が
”ここにいるよ。気づいてた?”
そんなことを語りかけてきそうだ。

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