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梨の味(エッセイ)

今年収穫された梨を最近食べた。
梨農家さんの直売所で購入したものを頂いたのたが、農家さん直ということもあり、スーパーなどで売られている梨よりは何円かは割安で購入することができる。といっても、昔と比べ梨の値段は上がっている様に感じ、なかなか購入出来ない果物だ。

けれど、好きな果物No.1も獲得したことのある、王者、梨。食べたものを魅了して止まない素晴らしい果物。

「林檎の皮は厚く、梨の皮は薄く」
曖昧に覚えているため、間違っているかもしれないが、こんなふうにも言われる梨。本当にその通りだと思うものの、いざ梨の皮を剥くと私の不器用さが発揮され、少し厚く剥いてしまう。もったいないっ!と思いながらもどうしても所々厚くなってしまう私の梨。もう諦め、少しぬるくなった梨をテーブルヘ持っていき、早速一口。

シャリッ。
一口噛むと広がる梨の果汁。ジュワッーと甘い梨の果汁が広がり、幸せの中へと入っていく。
う〜ん。あま~い!おいしい!!
冷たくすると、これがもっと美味しくなる。出来るものならずーっと食べていたい。けれど、食べ進める事に当たり前だが減っていく梨。

最後の梨を手に取り、ゆっくりと噛みしめる様に咀嚼していく。変わらずジュワーッとしみ出る梨の甘い果汁。ずっと味わっていたいと思う果汁を味わいながら、最後の梨を完食。

「はぁー、おいしかった~」

一夏の梨の甘さに酔いしれた私。

美味しさの余韻を感じながら、私は梨のお皿を流しへと持っていくのだった。


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