見出し画像

カナダに行く前にやった発音の勉強②

発音のすべてがここにある
そんなパワーワードは、その時の僕にはストライクだった。

英語系Youtuber、Atsuさんが作っている発音に特化した有料コンテンツ、発音マスタークラス。動画コンテンツ全盛の時代にこそ、まさにこういうのを待っていた。実際にやってみて、発音に関する知識と実践が体系的にわかりやすくまとめられていた。

オーストラリアで会計士をしていたAtsuさん、数々の英語系資格でハイスコアを保持していて、英語学習について紹介したコンテンツを作っている。英語系Youtuberの中でもトップクラスの存在感だ。そんな彼が発音の理論を担当して、彼の相棒(?)であるサンフランシスコ出身のニックが実際にネイティブスピーカーとしてトレーニングを担当している。2人のコンビネーションがばっちり組み合わさった充実の内容だった。

動画は全部で500分以上、pronunciation(発音記号), stress(強勢), intonation(イントネーション), linking(音のつながり)の4部で構成されている。

講義で知った新しい発見
back(後ろ)とbag(かばん)
sat(座った)とsad(悲しい)
左右の言葉はほとんど同じ音になる。語尾に来る子音はすべて破裂音と呼ばれる音で、この子音が最後にくると音がほとんど消失するからだ。だけど、有声音(声帯が震える音)が最後に来る場合は直前の母音が少しだけ伸びる。なのでこの場合、bagとsadは少しだけ音が長く発音される。こんな細かい知識は今まで全然知らなかった。せいぜい/r/の音を舌を巻いて頑張って発音してみたり、/th/の音は舌を歯に挟んで、とかよく言われるようなところを注意していたくらいだ。

英語が早くて聞き取れないとよく言うが、実際は音と音が繋がっていて聞き取れないことも解説されていた。
call himという言葉があったら、himの/h/が抜け落ちて、単語が繋がるなど。
おそらくこういう知識は、ネイティブからすれば息をするような当たり前の現象なんだろう。それをわざわざ説明する必要がある、とはならないんだろうな。そこが盲点で、言語学習をしている外国人にはこういう知識が伝わりづらい。(これは実際にカナダに行った後も感じることになった。)発音指導の難しさはここにあるのかもしれない。

こうして文字に書いても説明し切れる気がしないけれど、それをしっかりビジュアルで解説してくれるのがこの動画だ。他にもアメリカ英語特有の現象やアメリカの中でも西と東で発音が変わるなど、目からうろこの情報に溢れていた。これだけの情報が5,000円くらいで買い切りで何度でも観られるのはすごい。

発音なんて行けば慣れる、というのはかなり長期的なスパンの話しだろうし、海外に住んだとしても毎日現地の人と英語で会話し続ける環境があってやっと染み込ませて行ける。そう考えると限られた期間で留学するのであれば、そこで最大限効かせられるように、こうした知識を身に着けておくのは有効だろう。
ニックが動画の中で、「自然にそういう音になっちゃうけどね」とネイティブの視点から言っていた時、Atsuさんが「非ネイティブはそれを知識として頭に入れておくことで、学習を効率化できる」と言っていた。まさに野球を上達させるためにバッティングのフォームを身に着けるという事なのだろう。そういう知識は決して机上の空論ではないはずだ。

そして発音マスタークラスを一通り勉強した上で、だいじろーさんがバイブルと推す、「脱・日本語訛り」という本を買った。リンクの動画シリーズはこの本をベースにレクチャーをしている。著者に直接連絡をして題材にして良いと許可を得たそうだ。言ってみれば準公式の講義ともいえる。こうしたものが無料で見られるのは本当にすごいと思う。本と合わせてこのシリーズを見ると、だいじろーさんのユーモアのセンスもあって、内容が自然と入ってくる。IPAと呼ばれる国際音声記号についても改めて勉強できた。

ひと昔前だったら、テキストを買って付属のCDを聞きながら自分で真似してみると言うのが限界だったと思う。良い時代になったものだ。

カナダに行く前に、こうした教材を使って発音の学習をしていった。発音の練習はとにかく自分で声を録音して自分で聞いてみる事が大切だと言っていた。なのでスマホのボイスメモに練習してきた声の録音がたくさん残っている。後から比べてみる事もできるだろう。

やれることはやった、さあ出発だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?