見出し画像

パリオリンピックのレスリングの見どころ。男子フリースタイル

パリオリンピックがスタートしています。レスリングは8/5〜8/11で開催されます。
このビッグウェーブを逃すわけにいかん。みんなにレスリング見てもらうんや。ということでnoteを書いてる次第でございます。

本当は海外の注目選手を解説したり、このアゼルバイジャン人のこの技がすごいんや。みたいなオタク記事を書いてもいいのですが、いかんせん僕にはその知識がないのと、そこまで血をにじませて書いたとて、さすがに情報多すぎて読者胸焼け案件やろということで、日本の代表選手を中心に僕の独断と偏見を共有させて頂こうと思います。あくまで僕の偏見なのであまりガチに思わず、簡単な読み物として読み捨ててください。
でもこれを読んでおけば、パリ五輪のレスリング観戦はバッチリです。
今回は男子フリースタイルを解説します。

57㎏級 樋口黎選手

画像はすべてレスリング協会の画像を拝借しています。
すみません。ありがとうございます。

男子最軽量級の57㎏級の代表は樋口くんです。リオ五輪準優勝、東京五輪出場は逃しましたが、パリは安定に内定しました。去年の世界選手権では決勝疑惑の判定で準優勝、今年6月のプレオリンピックとも言えるランキング大会では全試合大量得点で優勝をおさめて好調となっております。
樋口くんは僕の後輩です。今や世界一の片足タックルで有名な樋口くんですが、僕の記憶では鼻水垂らしながらタックルしてた樋口くんが鮮明に残っています。
樋口くんは片足タックルが速いのと、足を触ってからの処理がすごく確実です。どの状態からでも点を取ってきます。
バックを取ってからもえげつない攻撃をしてきます。タックルを警戒して距離を取ってもアームドラッグで崩されて、またタックルされます。無理ゲーです。

昔ナショナルチームの合宿中、朝練に樋口くんがいなくて、どうやらお寝坊されていたようで、後ほど走らされている樋口くんが印象的でした。
午後練でスパーリング前に「いっぱい寝たから元気いっぱいやろ」って言ったらスパーリングでボコボコにされた記憶があります。
そんなことは置いておいて、とにかく世界的に見ても圧倒的にレスリングが上手です。見て損はしない世界一のレスリング、絶対見た方がいいと思います。

65㎏級 清岡幸大郎選手

今回のオリンピックレスリング競技、65㎏級は世界王者経験者が4人トーナメントにいます。このリアル天下一武道会で日本代表で戦うのは清岡くんです。東京五輪を優勝した乙黒くんじゃないんかと思うかもしれませんが、その乙黒くんと数ミリの大接戦を制して、代表を獲得しています。しかもこの前の6月のランキング大会では世界王者に勝って優勝してます。天下一なれる実力が十分あります。
清岡くんの構えはマジで低いです。組み手に距離があって、そこからめちゃくちゃ飛距離のあるタックルが飛んできます。めっちゃかっこいい。相手からしたら足首取られてるけど、すでに後ろに回り込まれてるから結構どうしようもないタックルになります。
後、バック取られそうになってから体をうまく捻って逃げます。めっちゃかっこいい。
バック取ってからのアンクルも速くて、どこでセットしてるのか見えないです。優勝が期待できます。
65㎏級はマジで覇気使えるのがデフォルト、みたいな階級になってしまってるので、僕とかマット上がったら一瞬で失神します。多分覇気使えない現地の観客も全員失神すると思います。
テレビ越しでも気をしっかり持って見るようにしましょう。

74㎏級 高谷大地選手

74㎏級は高谷大地くんが出場します。オリンピック3回出場の高谷惣亮選手の弟になります。
去年の世界選手権3位です。世界王者のアメリカ選手に後3秒あれば逆転できたんじゃないか、という内容でした。試合運びも上手で、見ていて面白い試合をしてくれます。
大地くんの戦法はローシングルという相手の足首に飛び込むタックルが軸になります。現在ローシングルを軸で世界で戦ってるレスラーは大地くん1人だと思います。足首取ってから処理が大変だからです。
ただ、大地くんはローシングル海王の正統継承者なので足首取ってからめっちゃ点取ります。速すぎるのもあるのですが、入る前に反対の足にフェイントを入れてくるので、わかってても反応出来ないです。足元爆発します。マジで誰からでも点取るんで見てください。

86㎏級 石黒隼士選手

日本人が86㎏級で活躍するのは難しいと思っていた時期が僕にもありました。
石黒選手は86㎏級で世界でも通用する日本人だと思います。軽量級みたいに組み手ができて、世界トップ選手に負けないぐらいのフィジカルがあります。
前回のランキング大会で五輪第一シードの選手に勝っているし、優勝候補のイラン選手にも中盤まで優勢に試合を運んだりと、日本人とは思えない重量級での戦い方になります。特にイラン戦で最初に見せたタックルはマジで重量級でそのタックルは反応できないよ、のタックルです。
日本の重量級でこんな試合が見れるなんて、すごい時代になりました。外国人にも負けない日本人重量級の新しい戦い方が見れると思います。

まとめ

本当は海外勢の要チェック選手も上げてみたいのですが、僕はそこまで情報通ではないので、この辺で許してください。
この機会にレスリングを見てみてください。日本人レスラーの1番の魅力は繊細さだと思っています。技や動きの一つひとつが力任せになっていないところが美しいと思います。というか、力任せになると海外選手に勝ちにくいという理由もあると思います。
それでも勝ってしまう恐ろしくロジカルな日本人のレスリングを是非ご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?