見出し画像

借りて、返して、昼寝して?

結構な図書館のヘビーユーザーだ。
10年くらい前から図書館アプリを使い始めた。本屋さんで「あ、この本面白そうだな」と思うとすぐにアプリから書名を検索して、あらかじめ登録してある図書館にアクセスして予約することができる。
まったく便利な世の中になったものだ。
そのせいで途切れることなく本を借りるようになった。追いまくられていると言ってもいいくらいに。
本は子どもの頃から好きで、小学校に入ったら図書係になろうと明確に決めていた。
それでも一時期はまったく本を読まない時期もあったが、中学生のとき、テレビでミュージカル映画「ザ・サウンド・オブ・ミュージック」を観て映画が大好きになり、映画を頻繁に観るようになると今度は観た映画の原作を読みたくなり、また本を読むようになった。
購入もするが、近所に図書館があるので足繁く通うようになった。

そして最近、と言うかもう十年くらい前から思っていることがある。

それは図書館で働く人たちの雰囲気が変わったことだ。

自動ドアが開いて館内に足を踏み入れると「いらっしゃいませ〜」と言うわけではないが、なんだかそんな雰囲気が漂ってるのだ。
どこかのカフェの店員さんくらいの感じがある。
本を借りたり、返したりしているだけなのに、「ありがとうございました〜」「またいらしてくださいね」といった雰囲気が漂ってるのだ。

いやいや、愛想が良いのは決して悪いことではない。
でも図書館って公共の施設で、粛々と借りて返して、時には調べ物をしたり、勉強したり、書物や新聞を読んだり、なんなら高齢者の憩いというか、暇つぶし、というか夏なら涼み処と化してもいる。そんな場所だと思う。
だから必要以上に愛想を振り撒く必要はない。

最近は派遣型の図書館員さんも多いらしい。となると派遣される前に何かしら研修を受けているのかも知れない。
「図書館はサービス業である」的な?
大変だなあ。
もちろんすべて私の勝手な妄想なんだけど。

今までいた人がいなくなったり、いつの間にか、見たことなかった人が入っていたり、そしてまたいつの間にか、いなくなっている。わりと人の出入りが激しくなっている気がする。

図書館って、建物も人も本もずっと変わらずそこにあって、うっすらと埃や陽の光や、紙やインクの匂いが入り混じって安心感があったのだが、少しずつ変化しているのかも知れない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?