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【罪宝ティアラメンツ】とAGOVを受けての考察と解説


前回までのnoteからご覧いただいている皆様、
毎度お読みいただき本当にありがとうございます!
今回が初めて!という皆様も興味を持って下さり、ありがとうございます!


 初めてのnoteから気づけば半年も経っていて、
僕が【ティアラメンツ】を使い始めてからついに1年以上が経ちました。

 【ティアラメンツ】というデッキはデッキからカードを墓地に送るという
遊戯王史上最も強いといっても過言ではない基本ギミックを有するテーマであり、
それゆえ拡張性が高く、新たなカードが発売されるたび制限を食らい続けながら
その分強化もされているテーマです。

今回のnoteでは2023年4月制限でほぼ影響を受けなかった状態で発売された
新パック「AGE OF OVERLOAD」に収録されている
『黒魔女ディアベルスター』を中心とした≪罪宝ギミック≫の登場によって
【ティアラメンツ】が受けた影響やプランの変化について解説
していきます。
実は≪罪宝≫なんかよりも【ティアラメンツ】を強化するカードが収録されていたんですが、それについてはもう少し先でお話ししましょう!


 例によって本noteでは以下の通り表記致します。
【デッキ名】
『カード名』
≪ギミック名≫
可能な限り正式名称で記載致しますが、一部漏れや誤字脱字があると思います。
温かい目で見てくださると助かります。


今回のnoteは以下の内容でお送り致します。

●環境における【ティアラメンツ】はどういう立ち位置なのか

これをまずはここから触れていこうと思います。

今期、というか2023年4月の制限改定において、
≪ティアラメンツ≫の下級モンスターが全て制限カードに指定されてから、
墓地肥やしを行い、安定した融合召喚を主体に戦っていく、従来の【ティアラメンツ】の動きの再現性が大きく損なわれました。


 そのためデッキ構築と、そもそものプラン取りを大きく変更する必要が生まれ
様々な試行錯誤の末、≪ティアラメンツ≫による墓地肥やしギミックと
相性のいい自己蘇生チューナーなどを織り交ぜた【シンクロ型ティアラメンツ】が誕生
しました。

 従来の【ティアラメンツ】は、いかに安定して融合を行い、≪ティアラメンツ≫罠を構えて戦うかという所謂ミッドレンジタイプのデッキであり、
2023年4月以降の【ティアラメンツ】は、墓地から展開を伸ばし、『ティアラメンツ・ルルカロス』を盾に超えられない盤面を作る圧倒的な展開系デッキとなりました。

 『ディメンション・アトラクター』以外の手札誘発には一定以上のクオリティで受けることが出来、
妨害もモンスター、魔法罠、墓地、手札に妨害が分かれるという従来の【ティアラメンツ】の強みを活かしたもので、使っていてデッキパワー最強やん!って思っていました。

とはいえデッキパワーは高いものの、
【ピュアリィ】の4ドローや、
『ディメンション・アトラクター』を一番強く使える最強デッキの【クシャトリラ】、
初動太すぎる上に先1ワンキルもできる【超重武者】など
アンフェアすぎるデッキが蔓延っていたので、Tier1にはなることはできませんでした。

そして迎えた7月制限で上記デッキが大きく規制され、
【ピュアリィ】も4ドローが無くなり、【R-ACE】が増えてきた影響で、
環境における正当なやり取りをするフェアデッキの割合が増えてきました。

前環境はアンフェアデッキが多かったため、若干埋もれていたものの、
今期からは【ティアラメンツ】以上のアンフェアを行うデッキが少なくなり、一気に頭角を表しました。

【ティアラメンツ】はフェアデッキに対して後攻からも、その圧倒的な手数で妨害を踏み越えながら展開を通すことが出来るため
後攻でも一定以上の勝率が狙えるデッキ
になっています。

7素材の『エクスピュアリィ・ノアール』や『R-ACEタービュランス』の4伏せをメインギミックで超えられないデッキは
汎用誘発の枚数をゴリゴリに増やすしかなく、そうすると事故や引けないと負けになったりします。
そういったゲームにならない可能性が高いのが【ティアラメンツ】であり、
環境での立ち位置としてはかなり高い方だと考えています。
実際、けー坊さんが【シンクロ型ティアラメンツ】を用いて世界大会に進出されましたしね。

致命的なメタが『ディメンション・アトラクター』しか存在せず、
汎用誘発を食らった場合には相手の手札も減っており、墓地効果でアドバンテージを確保できるため、展開まではできなくとも有利な状況でターンを渡すことも可能になっています。

 ここまでいいことばっかり書いていますが、
【ティアラメンツ】ならではの事故であったり、他デッキの汎用誘発引きすぎ事故のように
動けないけどなんとか耐えられるといったものも無い
ので、
安定性の面で問題は残っていると思います。
シンクロを採用している以上チューナー素引き事故も増えているのが少し懸念点です。
それを解決するギミックが登場したというのが今回のnote
ってことですね。

流石に8回戦を負けなしで走りきれたり、メイン40枚同じリスト、同じサイドプランを共有して5-2で準優勝したりできる時点で
Tier1といって差し支えないレベルのデッキであることは間違いないでしょう。

そんな【ティアラメンツ】が再びTier1に踊り出ることができるようになったラストピースである
「AGE OF OVERLOAD」収録カードについて、
軽く解説しようと思います。

● 「AGE OF OVERLOAD」収録カードの【ティアラメンツ】目線での評価

〇≪罪宝ギミック≫

『黒魔女ディアベルスター』


手札、フィールドの任意のカードを墓地に送りながら特殊召喚できる星7闇属性のモンスターです。
また特殊召喚成功時にデッキから≪罪宝≫カードをセットすることが出来、
この効果で基本的には後述の『原罪宝-スネークアイ』をセットすることになります。

このセット効果が特殊召喚成功時に発動するため、特殊召喚時に墓地に送った『古衛兵アギド』の効果をチェーン1、セット効果をチェーン2で発動することが出来ます。
また、この『古衛兵アギド』は『D.D.クロウ』などで妨害されることもないため、
特殊召喚時のコストは引いて弱いカード、事故要因となりうるカードを強い動きに変換できるというメリットにもなりうる可能性を秘めています。

このカードの効果でセットできる『原罪宝-スネークアイ』は『ジェット・シンクロン』をデッキから特殊召喚することが出来るため、
『混沌魔龍カオス・ルーラー』へのアクセスカードとして使用することが出来ます。
『レボリューション・シンクロン』と似た役割を持っていると思っていただいて大丈夫です。
『レボリューション・シンクロン』との違いやそれぞれの強みと弱みについては、
●『レボリューション・シンクロン』と≪罪宝ギミック≫ってどっちが強いの?
で触れています
のでご参考頂ければ幸いです。

『”罪宝狩りの悪魔”』


『黒魔女ディアベルスター』をデッキ墓地から手札に加えることのできる速攻魔法です。
ですがそれだけのカードではありません。

なにより強いのが②の墓地効果で、墓地もしくは除外状態の『”罪宝狩りの悪魔”』以外の≪罪宝≫魔法罠カードをデッキボトムに戻しカードを1枚引くことが出来ます。

カードデザイナーから「コストが重いだろうから1ドローつけとくね!」みたいな粋な計らいが感じられるカードですが、
【ティアラメンツ】においてはデッキを掘り進むという性質がかみ合っており、
『黒魔女ディアベルスター』が絡まない場合でも無料1ドローを狙うことが出来ます。

複数枚とのかみ合わせでアドバンテージを伸ばして行く【ティアラメンツ】にとってこのドローするという行為はとても強く、
『シャドール・ビースト』以外では難しいアクションのため、このカードの評価がとても高くなっています。

『原罪宝-スネークアイ』

『黒魔女ディアベルスター』からセットするカードです。
発動時のコストとして、「フィールド上の表側カード」を要求するため『黒魔女ディアベルスター』とは比較にならないくらいに重いコストになっています。しかも事故回避にもなってくれていません。

そのようなデメリットはあるものの、『黒魔女ディアベルスター』1枚から『混沌魔龍カオス・ルーラー』に繋がるという事象は強く、
召喚したモンスターをコストにすればいいので、
実質モンスターなら『増殖するG』でもなんでも『混沌魔龍カオス・ルーラー』に変換できるといった使い方が出来るようになるカードです。

もちろん【ティアラメンツ】において『混沌魔龍カオス・ルーラー』の成立はとても強いため相性のいいカードです。

〇『S:Pリトルナイト』

「AGE OF OVERLOAD」収録カードの中で一番【ティアラメンツ】を強化したカードです。
【ティアラメンツ】の課題であった「下振れ」のラインを大幅に改善してくれます。
リンク値が余っていれば『混沌魔龍カオス・ルーラー』への『無限泡影』などをケアすることも可能になっており、器用大富豪みたいなカードです。
KONAMIは二物を与えました。

〇≪ホルスギミック≫

『真血公ヴァンパイア』に繋がりやすいギミックです。
とはいえそれだけって感じですね。星8がティアラと一切かみ合ってないって感じです。
落ちても何かが起きるわけでもなし…

〇『ヴィサス=サンサーラ』(≪世壊ギミック≫)

1枚から『混沌魔龍カオス・ルーラー』と『真血公ヴァンパイア』まで繋がるギミックです。
面白いプランですが、『混沌魔龍カオス・ルーラー』を出すという目的以外には明確に強いところを感じませんでした。
やってることは≪P.U.N.K.ギミック≫と同じだと思いますし、なんなら『No-P.U.N.K.フォクシー・チューン』が無いので
≪P.U.N.K.ギミック≫のほうが強そうっていうのが感想です。『緊急テレポート』があれば召喚権も使わないですしね。

さて、ここまで新弾で出たカードについて語ってきましたが、
メインギミックとして採用いた≪罪宝ギミック≫について改めて考察しようと思います。

●≪罪宝ギミック≫の長所と短所のまとめ

〇長所
・コストを要求するものの、『混沌魔龍カオス・ルーラー』へのアクセスが広がる。
・墓地効果で無からアドバンテージを生んでくれる。
・事故札を解決する役割を持てる。
〇短所
・特に『原罪宝スネークアイ』のコストが重い。
・『ナチュル・ビースト』の再現度が下がる。

●【罪宝ティアラメンツ】の構築についての解説

〇ジラフルなんばCSで8-0優勝した構築


↓動画卓リンク
ジラフルなんばCS決勝1回戦
ジラフルなんばCS決勝戦

〇メインデッキの解説

※申し訳ございませんが、以下有料とさせていただきます!
今まで読んでもっと深く採用理由やプランを知りたい!と思って下さった方は
お買い求めいただけると筆者冥利に尽きます。
よろしくお願い致します!
9月に仙台のACSに出ることになったので、応援してるぞ!という方もぜひよろしくお願い致します🙇

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