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新聞販売店の強みを理解してますか?

新聞販売店の強みを理解してますか?

これを読んでいる新聞販売店に携わるあなたは、新聞販売店の強みを理解してますか?
生残りのために、正しい打ち手を打つためには、まずは自分個人と自分のビジネスの強みを正しく理解することが必要だと思う。

彼を知り己を知れば百戦殆からず

孫子の兵法に書かれている通り、彼(敵)を知るのと同じくらいに己(自分)を知るのは重要。
自分のこと(強みと弱み)を知ることなく、正しい打ち手を打つことは出来ない。
有名のフレームワークとしては、SWOT分析がありますのでまずはやってみることをお勧めします。

SWOT分析
「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つの頭文字をとってSWOT。これらをマトリクス上に整理するフレームワーク。

SWOT分析


ビジネスモデルでの理解

ビジネスモデルとしての新聞販売店。
私の切り口としては、「ストックビジネスとフロービジネス」というビジネスモデルの理解である。
これは、私が小売業界から新聞業界に移り、今なお、両方の業界でビジネスを行っていることによる。

以下、新聞販売店とコンビニエンスストアをストックビジネスとフロービジネスに分類して説明する。
ストックとフローというのは「顧客」のストックとフローである。

ストックビジネス = 新聞販売店
フロービジネス  = コンビニエンスストア

なぜ顧客に着目した切り口にしたかというと、売上の作り方に大きく特徴があるからである。

新聞販売店の売上は毎月4日前後の定数日(各社呼び方は違う)に95%程度は決まる。この話をするとコンビニ関係者は驚くだろう。なんと楽な経営だと・・・。
逆に、コンビニの売上は月末までは本当にわからない。明日お客さんがどれだけ来るかわからないのだ。新聞関係者はこの売上の作り方のしんどさは理解出来ない。

新聞販売店のビジネスモデル(ストックビジネス)

新聞販売店のビジネスモデルはストックビジネスである。
新聞は毎月月初の配達顧客リストに基づいて新聞を配達し、その月の売上が95%程度決まる。残りの5%は、月の途中から購読開始や中止、解約などの様々な要因で変動する可能性がある。

新聞販売のビジネスモデル(ストックビジネス)


コンビニエンスストアのビジネスモデル(フロービジネス)

コンビニエンスストアのビジネスモデルはフロービジネスである。
コンビニは毎日の営業を通じてお客様の来店により売上を作る。
来店するお客様は毎日変動し、その売上は月の最終までは確定しない。
また、日々の発注を通じた仕入れは、来店予測に基づいたものになり発注の難しさがあり、最終的にはロスの原因ともなる。

コンビニエンスストアのビジネスモデル(フロービジネス)

新聞販売店の強みは何か?

新聞販売店の強みはビジネスモデルの観点から見ると、「顧客」のストックである。住所も名前も知っている「顧客」情報を持っているのは新聞販売店の大きな強みである。
また、最近の苦境の原因は「新聞購読者」という「顧客」ストックを減少させていることが主要因である。これは、新聞販売というストックビジネスの「弱み」が現れている結果である。

車のディーラーが、車が売れなくなれば売上を落とすのは当たり前であり、車しか売らなかったら売上は拡大しない。車のディーラーは、車に関わるものから、ライフスタイルによるもの全てに事業領域を拡大している。

新聞販売店も同じである。新聞の売上が減少するのであれば、「新聞」を通じて届ける価値を増大して顧客を増やすか、ライフスタイル全てに事業領域を拡大していく必要がある。
つまりは、「顧客」ストックを減らさず、むしろ増やしていくためには何をするかを考えるべきである。

言うは易し行うは難しではある。
しかしながら、現状のビジネスモデルの強みを活かして生残りへの道を切り拓くためには、一人一人が今のビジネスモデルの強みを活かしつつ、次の一手を考えて、「行動」していくことである。

新聞販売店の関係者の方がこの記事を読んで頂けたら、是非とも共に未来に向けたチャレンジを行って行きましょう!


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