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僕の人生

紆余曲折な人生

生活の中で自分の人生を振り返ることがたまにある。
「俺ってどんな人生だったっけ」
僕の人生は、ほとんど野球で埋め尽くされる。
無理もない、幼稚園からボールで遊び、気付けば社会人までボールを握っていた。
小、中、高、大、社とそれぞれの思い出がある。
人が変わるだけでこんなにもチームの色が変わるんだなと今思えばおもしろい発見だなと。

現実


昔から親父に「お前は、プロ野球選手になるんだろ?」
と、言われ続けた。
必死になって練習してきたつもりだが、人生は厳しい現実を突き付けてくる。
「正直、厳しいかも。」

大学生になって周りの実力と自分の実力を比べた時、そんな言葉が浮かんだ。
でも、僅かな望みを追いかけて4年生最後の試合までやり抜いた。

大学最終試合

試合終了のサイレントと同時に大学野球生活、プロ野球選手への道が幕を閉じた。
試合が終わったとき、意外にも僕はプロ野球選手になれなかったことなど何一つ考えていなかった。
というか、そんなことどうでもよかった。

「この仲間と野球ができて本当によかった」

ぼくは、悔しさより幸せを感じていた。

「プロ野球選手になることだけが野球をする意味ではない」

確かに、実力さえ伴っていれば、こんな言葉は浮かんでこなかったかもしれない。

でも、奇跡的に出会ったメンバーと毎日練習し、アホみたいに騒いだり、喧嘩したり、泣いて喜び合ったり、そんな思い出が作れることもスポーツの醍醐味だと思っている。

就職活動

「就職、どうしよう。」
路頭に迷っていた。実に悩んだ。
野球しか興味がなかった人間にとって、どの会社に就職しますか?
なんて苦痛でしかなかった。
野球の過去は語れるが、会社に対しての興味なんて微塵にもなかった。

そんな時、コーチから「●●会社の野球部の練習会に参加するか?」と電話があった。
即答だった。
しかも、なぜか分からないが、僕はその時神社で神頼みをしていた。
「就職、うまくいきますように」
数分後、コーチからの電話。

「神頼み効果はやすぎ」

そんなことを思いながらも、嬉しさが爆発していた。

奇跡の1打席

「本日は、よろしくお願いします」
そんな挨拶と同時に練習会(厳密に言うと入団テスト)が始まった。
周りには、関東の有名大学や、甲子園出場の選手が居たりなど、いつもの自分なら気負いするところだが、自分の人生の戦いだったからか、結果しか考えていなかった。

落選すれば、就職活動。

「とにかく野球を続けたい。」

そんな気持ちを胸にその会社のエースピッチャーと対戦。
「とにかく、ヒットだ。ヒットでいいから結果を」
エースピッチャの得意球のカーブが投げられた。
僕はその球を振りぬいた。

「バックスクリーンホームラン」

僕の野球人生は、ホームランと縁がなかった。
ヒットで出塁し、塁上を駆け巡るタイプだったから、自分もチームメイトも僕にホームランなど期待していなかった。

そんな小技タイプによるホームラン。
大学時代、公式戦ゼロ本だった男のホームラン。

ダイヤモンド一周

練習会にも関わらず、僕はゆっくりダイヤモンドを一周した。
親父との練習の日々、結果が出ない悔しさ、いろんなことがフラッシュバックした。
自分が今まで積み上げてきたものがこの瞬間のためにやってきたんだと
そんなことを噛みしめながらの一周だった。

そんなこんなで奇跡の入社を果たした。

引退

続けていること、好きではあるが手放さなくてはいけない事、生きているとそんな究極な選択を迫られることがある。

僕の場合「引退」だった。

奇跡の入社から僅か1年と半年ほどで僕は「引退」を決断した。
理由を挙げだしたらキリがないが、相当迷った。
大きなけがをしているわけでもなく、野球が嫌いになったわけでもない。
ただ、いろんなことが重なり、自分時間が増えた時に「このまま野球をずっと続けて20代の貴重な時間を費やしていいのだろうか」

ほぼ毎日自分の人生について考えて、自問自答を繰り返した。

挑戦

結果、僕は「挑戦」することを決断した。
人生は不思議だ。
どうしようかと悩んでいる時に違う選択肢の話や出来事が舞い降りてくる。
恋愛も似たように、関係がうまくいってないときに魅力的な異性が近づいてきたりする。

「現役続行」か「挑戦」か。

僕は「挑戦」を選んだ。
というかこんな機会がない限り野球を辞めることができないと思った。
チームのメンバーや監督コーチには猛反対され、少しごたついたが僕の気持ちは揺るがなかった。

「挑戦」の先に

野球ではない人生を初めて歩みだした僕は今、非常に楽しさを感じている。
恐らく、周りにいる人や環境が恵まれているおかげだが、毎日が勉強で、成長を感じられる空間に自分がいることが本当に幸せで、
「挑戦」してよかったと心の底から思っている。

「20代は挑戦する」

これは、僕の中で確定していることだ。
とにかく経験と知識を付けたい。
学びの空間があるなら迷わず飛び込む。
挑戦したうえでの失敗は全て経験になる。
むしろ、今は失敗した方が今後のためかもしれない。

そんな気持ちを発信していると共感してくれる仲間や知識を与えてくれる大人が近づいてくる。

昨日もカフェで尊敬している人との会話で
「行動は人の人生を大きく変えるよね」
と、お互い大きく共感した。

選択肢

目の前にもし、安定の道か何が起こるか分からない不安定な道があったら。

僕はアホで、好奇心旺盛な動物だから、間違いなく未知な世界の方に飛び込んでいくだろう。

そんな何が起こるか分からない人生。楽しいに決まっている。
人に自慢したくなるような人生。

今日も僕はいろんな人から知識を吸収しながら、面白そうな道を選択している。






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