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薄いオレンジジュース

今日も起きたら、11時だった。
8時半にかけたアラームはなっていたのであろうか。
そもそも何で予定もないのに、8時半にアラームをかけたのであろうか。

私は規則正しい生活を送りたい。
朝は早起きしたい。
なぜなら私は朝食が好きだからだ。
パンとベーコンと目玉焼き、ご飯、味噌汁、卵焼き
私が一番好きな組み合わせだ。
1日の始まりにこのミラクルコンボを食べれるのであれば、その1日がどんなに辛くても乗り越えられるだろう、多分。

今日も起きたら、11時だった。
私は規則正しい生活を送りたい。

最近の私は怠惰の塊である。
平清盛と韻を踏めることに気づいたが、こんなコンボに意味はない。

夏が始まったと思えば、もう9月だ。
夏は身を潜め始め、私が愛してやまない秋が駆け足でやってくる(願望)というのに、私は夏の暑さに溶けたままだ。
家にいると何のやるきも起きない。

そろそろ動き始めねば。
そんな時には近所にあるデニーズに向かう。

とは言ってもお金がないので(ろくにバイトもせずぐーたらしてるからだ!)、家で軽くパスタを作り腹を満たしてから行く。

人の作ってくれるものは何故あんなにも美味しいのだろうか。
きっと愛情がこもっているからだろうな。
いいや、私の作るパスタは、ただ冷蔵庫の中に眠る食材を醤油で炒める、茹でたパスタと和えるといった、何の味付けも組み合わせも考えていない「冷蔵庫の中のきまぐれパスタ」だからだ!
と、頭の中で1人会話しながら昼食を食べる。

昼食を食べ終え、食器をシンクに置き、一応歯磨きと洗顔を行い、外に出て、万が一知り合いに出くわしても、堕落した生活を送っていると思われないような格好に着替えて、外へ出る。

一体誰が見てるんだと思うが、私自身、外で知り合いを見つけたときは、目で追いかけ、人の素の状態を探ろうとする癖があるために、外では気をぬかないようにしている。

デニーズは家から一番近いファミレスだ。
別にデニーズが好きなわけではない。
さらに言えば私はチェーン店は好きではない。
だけどデニーズに行く。

デニーズに入って、「トゥース!!」の格好で一名であることを伝える。
いつもの店員に案内された席は少し狭い2人席。
「奥の空いている席でもいいですか」
と私が奥の4人がけの席を指さすと、明らかに嫌な顔をしながらも
「いいですよ」
と冷たく店員は言った。
だからチェーン店は嫌いだ、という謎理論を頭でかましながら
勿論頼むのはドリンクバー。以上。
私はお金がないのだ。

後はオレンジジュースを取りに行き、席に戻ってひたすら読書。
前までセブンコーヒーがあった為、セブンコーヒーとオレンジジュースだったが、つい最近なくなってしまい、不味いコーヒーだけになった為、オレンジジュースしか飲まなくなった。

ひたすら、オレンジジュースを飲みながら読書を続ける。
ファミレスのざわざわは何故か落ち着く。
だからページのめくるスピードも上がる。

9杯目のおかわりにいき、オレンジジュースのボタンを押すと、いつもより薄い色のオレンジジュースが出た。

席に戻り、そのまま座ることなく本を片付け、レシートを持ってレジへ。

来た時とホールの店員は全員変わり、外も真っ暗である。

隣のTSUTAYAの光におびき寄せられそうになりながらもまっすぐ家に帰る。

いつかこんな日も愛しく思う日がくるのであろうか。
この日常を書き留めておく。


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