演技が上手くなる方法

演技ってどうやったら上手くなるんだろうか…
22歳の頃の私は思っていました。
色んなワークショップに参加してよく言われるのは自分を開放すること。
自分は人を全く信用できない人間だったので開放することは苦痛だったのかもしれない。
そんな中下手くそな私を拾ってくれて、重要な役に抜擢してくれた先生がいました。
今思えば…年齢的な部分や見た目の要素がその役に一番ハマってたんでしょうね。
稽古すると私の演技の下手さに先生はイライラしてました。同じシーンを何十回とやって
違う!もう一回!違う!もう一回!
と言われ続けました。
そのシーンができたのかどうかもう覚えてません。へとへとになって余計なこと何も考えられなくなったらOKをもらいました。
休憩時間に先生に言われました。君は頑固なんだよなー。どんなに怒られても泣かないし。
先生に怒られて何人もの役者さんが泣いてました。みなさん泣くと不思議とその後いい演技をされてました。これが感情の開放ということなのか。
でも私はやっぱりみんなの前で泣くのができなくて我慢して
泣きたい時はこっそりと泣いてました。

その何年か後わたしが演出するようになり時々泣く役者に出会いました。泣くことでよくなる人もいればそうでない人もいる。私は先生みたいに追い込んではいないから泣いてるのは個人の感情なんで、演技に影響しないのだろうか。(長い付き合いの人には期待を込めて追い込むこともありますが誰も泣きません)

演技が上手くなる日はある日突然やってきます。
少しだけ上達します。でもほんの少し。
数は裏切らない。たくさん舞台踏めば上手くなる。とよく言います。個人差はあります。
初舞台より二回目は確実に上手くなってますし
それ以降は時間がかかります。
あ、ひとつ何かをつかんだな!って感じると嬉しくなります。
そうやってちょっとずつ上手くなっていくと
みんな結婚やら就職やら実家に帰らなきゃやらと色んな事情でやめていきます。さみしくなりますが
やめてない人がみんながみんなものすごくうまいわけでもないのも残念なところです。

つまり、ぼんやりと、上手くなりたい・売れたい、と思っていても上手くならないし売れないし。
上手くなってる人はいつも演技のこと考えてると思います。
努力は必ずしも報われるわけではないが
努力しない人は報われるわけがないってことです。

もうちょっとなんか出来るんじゃないかな?
本当に今できる100%かな?

自分が今やってることをひとつひとつ確認できることが演技が上手くなる近道だと思います。

近いけど遠いよ。

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