フリーエンジニアの単価を上げる

フリーランスエンジニアの方で自分の報酬単価が適正なのか悩んでる方は多いのではないだろうか。エンジニアの報酬単価は適当で、案件や仲介者の巡り合わせだけで数十万円変わってくる。年間にすると数百万円収入が変わるのでよく注意して報酬を考えた方が良い。

特にエージェントを利用する場合、多くはエージェントから報酬を提示されてあまり交渉することもないと思う。しかし、エージェントなどに報酬単価をおまかせすると結構なマージンを引かれて大損する場合があるのでよく注意するべき。

エージェントを利用する場合

特に大手の有名なエージェントほどマージンが大きいことがある。彼等大手エージェントが、大手になれた理由はマージンをたくさん得たからではないだろうか。低マージンで人数をこなすことでも収益を上げられるが、それだけで大手になれるかはあやしい。

エージェントはエンジニアの単価を数万円単位でギリギリまで値切ってくることがある。例えば募集要項に単価70万円と書いてあったとしても参画が決まるギリギリのところで65万とかに値切ってくるのはありふれた話だと思う。値切ってくる理由は経験年数や年齢をはじめとして色々だが大抵は適当なこじつけである。とにかく安く発注して自社の利益を取りたいのである。

おそらく、上記の値切りがあった場合「70万でなければこの案件は見送る」と言えば、70万もらえるだろう。しかしせっかく決まりかけた案件が流れるリスクを考えて妥協してしまうエンジニアもいるのではないだろうか。特に案件を探すのに時間をかけていてやっと1つ決まりかけている場合など尚更だろう。

しかし、そこは思い切って「70万じゃないとちょっと」と言ってみようではないか。もしくは、中小零細のエンジニアに優しいエージェントをセレクトする方法もある。案件数はそれほど多くないのがネックであるが、今まで大手でおまかせしていた人については中小零細エージェントを利用していきなり報酬が数十万円上がる人もいるだろう。

探すときの報酬単価設定をスキルベースで考える場合

「あせらずにゆったり仕事したい」という理由で低い報酬単価の案件に参画しても、全然楽できなかったりする。確かに報酬単価が低い案件は仕事の難易度自体はそれほど高くないのだが、人間関係で苦労する確率が上がってしまうのがこの選び方なのだ。

低い報酬単価の案件には技術力がそれほど高くない要員が集まってしまう。すると、技術だけでなく民度も下がってしまうことが往々にしてある。民度が低いと足の引っ張り合いや陰口暴言マウントなどをされる目にあうかもしれない。頭が良い人は性格も良くてお金も持っている。その逆も然りなのが辛いところではある。

レベルの高い現場は民度も高いことが多いので、ゆったり仕事したいと思った時ほどレベルの高い現場を選ぶべきなのだ。そこには技術以外で威圧してくるような人がいる確率は低い。なぜならば、多くのレベルの高い現場の要員は技術で勝負している。だから、どうしてもゆったりしたい場合は思い切ってしばらく休養を取ってから高単価の案件を探したほうがよいかもしれない。

高すぎる単価設定も注意

実は多くの現場ではエンジニアに出す報酬予算が決まっている。この予算を超える要求をすることは元々難しい話なのだがそれを傍に置いても、その現場の上限の報酬を得ることはあまり得策ではないと思う。

理由は、現場の期待値が報酬以上に上がってしまうことと他のメンバーや社員からやっかまれる確率が上がることで報酬以上のプレッシャーを受けることがあり得る。

そのため現場の相場に合わせた報酬をもらうのが良さそうという見解である。それで足りないのであれば、別のもっと報酬相場の高い現場へ参画した方が良い。

低すぎる報酬単価はやばい

エージェントを利用して低い報酬単価で仕事をする場合など、単純にエージェントにすごい金額を抜かれているだけでエージェント奉仕しているだけになってそうなのがこわいところ。

エージェントを利用しないので直契約で安いのであればそれなりにイージーになるであろうが発注者が金欠とかエンジニア報酬相場がわからないだけという事態に注意。また安く請けると単純にその単価を得ている人まで低く見られることもあるのでプライド的にも注意。

低単価の現場(発注50万円)の会社の中を見た

遠い昔、フリーエンジニアに50万円を切る単価で発注している会社を見た。私が見たのは直契約。大声で単価と名前を言ってるから聞こえてきた。

そこは結構ひどかったかもしれない。上司が横からずっと監視していたし、納期に間に合わなくてみんなの前で怒鳴られてるエンジニアがしょっちゅういた。社員がパワハラチックで、上司は過去に下請けを虐めた武勇伝を語るような現場だった。

フリーはどこかのサイトで安い人を見つけて直発注して常駐させてるみたいだった。社長がしょっちゅう会議を開いてお金がない売上がないと発破をかけている形で社員は遅くまで帰れないし歯医者にもろくに行けないようだった。

私が知ってる低単価の現場はそんな現場だ。

発注会社と直接契約する場合

言うまでもなく、エージェントなどの仲介を挟まずに直接契約した方が高単価になる。世間に溢れている高単価獲得の記事の多くは直接契約の単価だったりする。例えば70万円くらいの案件は発注側は90万円以上払っていることが想定される。普通のエージェントで20万円くらいのマージンをとっていると考えて間違いない。

この直接契約は、多くの場合リファラルになる。仲の良い同僚知り合い現場仲間のコネクションを持っておき紹介してもらうやり方だ。中小零細企業であれば直接契約のハードルは低いので狙っておくと良い。そのためには優秀なエンジニア層の人脈を作っておくべし。

それと相場を知っておくこと。直接契約でも安く請けている人がいて実にもったいない。

稼ぎたいならスキルを上げるより直契約の方が早い

もし現在の収入より20万円をスキル上昇で上げようとしたらかなり経験年数や知識アップの修行が必要になるだろう。でも、仮にスキルアップしたとしても、それでずっと稼げるわけではない。次々に新しい技術や経験をキャッチアップしていかなければならない。まるで自転車操業だ。

それをするなら、さっさと直契約してしまった方が良い。おそらく、スキル修行に当てている時間かあるなら人脈作りや営業をした方が収入アップは早いだろう。

いや、エンジニアの本分は技術だからという気持ちもわかるが、現在の市場がそうなっているのだから仕方がない。

私の場合は直契約したら年収200万円近くアップした。エージェントに所属するフリーエンジニアの平均売上は800万円前後だそうだ。仮に平均的なエンジニアが直契約をすれば1000万円を超えるだろう。

自分に合った適正な相場でなるべく高く売るべき

商売は売り手はなるべく高く売り、買い手はなるべく安く買うのは当たり前のことである。だからその経済の原則に鑑みてエンジニアは自分の報酬をできる限り高く設定した方が良い。その逆はあまりいいことないと思う。

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