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『ニセモノの錬金術師』が面白すぎて化学を勉強することにした文系😭😭😭


最近、人生で6か7番目くらいに大きな決心をしたと思うので、それについてここで、戒めの意味も込めて書いておこうかなと思います。

まあなんてことはない、

文系だけど化学の勉強してみますか

てだけです。



「化学勉強するって……それ以前にお前は文系としても四流のドサンピンじゃねえか えーっ」と言う方がいらっしゃる可能性、おおいにあり。つーかあり得ぬだろ(シグルイ)。ぽまいらもちつけ。

これは全部『ニセモノの錬金術師』っていう漫画が面白すぎたのが悪いのじゃ。
(この記事は、『ニセモノの錬金術師』のネタバレをゴリゴリに含みます、けど物語の根幹に触れるとこはぼかすように心がけています。)




ニセモノの錬金術師

 『ニセモノの錬金術師』。まず、これはなんなのかっていうと、爆オモロ漫画です。この爆オモロ漫画が、なぜ私を化学の勉強をさせる事態に…?
……
 トラックに轢き殺され死んで異世界転生した主人公・パラケルススくんは、転生の際に2つのチートスキルをもらって、地球を模倣したような異世界にやってきた、んでそこで頑張って生きてく、というお話です。しかしこの世界は地球と違う法則で成り立っており、この法則の力は「魔術」であったり「錬金術」「呪術」として人々に利用されています。

出典:ニセモノの錬金術師:第一部  前編:鏡の世界 Kindle版

 面白いのは、例えば主人公を含む、地球からこっちの異世界にやってきた転生者たち。当然ですが、地球からやって来た彼らの思考は、地球の法則(物理・化学・医術)に基づいているのです。するとどうなるかというと、脳みそが異世界の法則(魔術・錬金術・呪術)を「あり得ない」と思ってしまうのです。なので理解を拒んだ頭では、魔術…錬金術を上手く使えない、という事態がしばしば起きるようです。

 そんな中で主人公はがんばって生活してゆくのですが、私はこの漫画のテーマの一つが「真理の追求」だと思っております。

……
下は、主人公が鏡の世界に誘拐された際に、師匠の邸宅から役に立つものを探すシーン。ここでたまたま、師匠の長年の研究によって作り出された、超超レアなアイテムを作るレシピを見つけます。師匠の幻覚が、その“近道”を咎めるのです。
(以下、出典:ニセモノの錬金術師:第一部  前編:鏡の世界 Kindle版)

誰かの偉大な発見による恩恵を享受するだけなのは少し悔しいと言うか、私も何か発見をしたい……とまではいかないかもですが、

私もちょっと、理解したく思うのです。

 これは地球の話ですけど…かつて「燃焼」とは「燃素という熱を司る元素の放出」だとされていましたが、後に酸素が発見されたことで「燃焼」とは「空気中・酸素中での激しい酸化反応」である、と解明されました。
 「これはどうなっているのか」の答えは世界が最初からそこに用意されていて、それを見つけていくということ、そして、見つけ出した世界のことわりを使って世界を少しだけより良くすること、人間とはこの繰り返しであったわけです。…で合ってますか?

 つまりまとめると、世界の真理を追求しつづけるかれらが錬金術師たちが、科学者たちが、あまりにもかっこよくて、憧れているのです、私は。

 そこでまず思いついたのが、現代の錬金術…“化学”を勉強することでしたのです。By the way,うさんくさい金の稼ぎ方のことを「現代の錬金術」って呼んでるやつら大嫌い。「現代の錬金術」は「化学」に決まってるだろ。カスが。



 『ニセモノの錬金術師』についてだけで1000字くらい語っちゃった……。んだけどまだまだ言いたいことあるので、全然続きます

ニセモノの錬金術師 第二部『偉大なる、偉大なる、偉大なる者』

 これは第一部の後のお話で、ようは、ハチャメチャに面白い。第二部は『呪術師たち』と『偉大なる、偉大なる、偉大なる者』の二つのお話からなります。
 主人公パラケルススくんは、ある時に右の目を失い、その時に右目があったところを瀕死のスライムに食わせて住まわせて右目を補完しつつ そのスライムを助けたことがあります。
 スライムのショゴスくんです。その後なんやかんやあってショゴスくんは、パラケルススくんのニセモノとしてクソめんどくせ~おつかいに駆り出されるのです。医療を学ぶためにある人物のところにいくのです。その人物の名前は…テオフラストゥス・フォン・ホーエンハイム

 しかしこの人にすぐ、ショゴスくんはパラケルススくんではないと見破られてしまうんですね。


ここの説明かっこよすぎ

物事の内包する本質を知ろうとすること……こんなかっこいいことが、人間には許されているのか?ってのに気づいたとき、ホントに魂が震えたのです。

 後にショゴスくんはテオフラストゥス・フォン・ホーエンハイムに正式に弟子入りするのですが、その際の会話が大好きで。

ショゴス
「…ケルスス。 僕は主人(パラケルスス)のニセモノです。 弟子でいる時間は名前を削ってケルススと呼んでください」

テオフラストゥス・フォン・ホーエンハイム
「はは 良い 良いですねそれ。 ケルスス。 超えてゆきなさい そのくらいの気持ちでいなさい。 私を 主人を 人間を この世界を。 あなたは そこで あなたを得るのです」

Kindle版 第2部 ニセモノの錬金術師 偉大なる、偉大なる、偉大なる者2 17/48ページ


 この言葉はあんまし使いたくなかったんですけど、ごめんなさい、使わせていただきます…
尊すぎる…!



神引きのモナーク

『ニセモノの錬金術師』はシリーズとして、3つ…『第1部』『第2部』『第100部 スカイファイア』、そして世界観を共有している新作『神引きのモナーク』の、大まかに分けて合計4つの物語の集合体です。

 この『神引きのモナーク』も同様に、トラックに轢かれて殺された主人公・タケモトが、2つのチートスキルをもらって異世界にやってくる話です。そのチートスキルの1つが「ガチャガチャでアイテムやクリーチャーを出して自分の好きなように使える」です。ガチャから排出されたクリーチャーは主人に対して好感度・忠誠度がMAXで、絶対に主人の命令には従うのです。
(以下、出典:神引きのモナーク 第一巻 Kindle版)

ガチャから出たクリーチャー

 ここでガチャから、マットという錬金術師が排出されます。

 マットくんは錬金術師なのですが、最初から主人公・タケモトの元には、マットくんよりも優秀な錬金術師・ファーストがいます。(彼もガチャクリーチャー)
 上の画像の場面では、マットくんがファースト博士に、発見から応用につなげることの大切さを教えているように思います。私はこのシーンが大大大好きなんです。
 人間は薬草を知った後、 薬草から薬成分を抽出する術を知り、 さらにその後には抽出した薬成分を統合することで効果を強めたり複数の効果を持たせたり新しい効果を生んだりしてきました。

美しくないですか?

 それはそれとして、ある時、タケモトくんはチョー激レアなクリーチャーをガチャから排出します。その名も、忠実なるグリム・リーパー。しかしその強力な力を借りるには、生贄が必要だというのです。そんな…そりゃこの無慈悲な世界を生き抜くには強力な力が必要で、その力を得るためには何でも捧げたいところだよ??でもよ、でもよ…………はあ?ここにいるのは共に生きると誓った宝…“仲間”やぞ?…生贄になんてできるわけないだろ!いい加減にしろ!いい加減にし…

マット………………………

ちょちょちょちょちょお前なにいうとんねん。
「私はステータスが最も低い上に錬金術師としての腕もファースト博士に大きく劣ります 特殊能力も保有していません。(生贄という形であれ)タケモトさん(主人)の役に立てるならこんなに嬉しいことはありません。」
って、、、お前、、、それでも、、お前、、、、、、

お前ッッッッッッッッッッッ、、、、、、、、、、

 かくしてタケモトは葛藤の末、マットくんを生贄にすることに決めたのですが、最後に猶予を与えました。それを受けてのマットくんの台詞が、好きで好きで…!

だって、「これから死ぬ」という意味では残り20時間も残り80年も同じであるわけで、なのに、なのに「知りたい」は絶対に止まらないんですよ?美しすぎる!!!!
これから生贄に捧げられる…これから死ぬ…そんな人間に与えられる20時間ですよ?多分ですけど、タケモトは、「祈る時間」としてマットくんに20時間を与えたはずなんですよ。少なくとも、この20時間、主人であるタケモトはずっと“祈”っていたはずです、絶対そうに違いない、絶対そうだわ。…そんな20時間を、マットは、マットは「知りたい」に使ったんですよ。
 それを受けてのファースト博士の「急ぎましょう さあこちらへ」、おい、マジで錬金術師どもがよォ~~~~~~~。

 多分、私はこのシーンを見た瞬間に決めたのです。「私も、化学を勉強して、世界の理について知りたい」と。世界が何から構成されているのか、宇宙はどういう構造をしているのか、生命とは何なのか、エネルギーとは何なのか……絶対に生きている内に私は理解できないです、しかしそれでも少しでいいから知りたい。

私は知りたい。

ただ 知りたいのです。


(ちなみにタケモトは、マットを生贄にしたことを、ずっと自分でも割り切れていないみたいです。そりゃそうだよな………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………)




まとめ

 というわけで、世界の真理を追求し追求し、そして追求し続ける、錬金術師たちがかっこよすぎた。そのために「私もかくありて~~」と思うに至り、まずは化学を勉強することに決めたのです。

というわけで、買いました。
こらからよろしくね、『宇宙一わかりやすい高校化学』きゅん。




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それでは次回、回転むてん丸』が面白すぎて料理を勉強することにしたJD😭😭😭、でまたお会いしましょう。