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80歳の証言、高血圧・生活習慣病は生活習慣を直せば治る
「高血圧の定義」はどうなっているのかな、と誰しも考えていると思います。世界的に使われている基準値は140/90mmHg以上を「高血圧」としていますが、この数値は良く知られているところです。健康食品を売っている会社のネット広告をみると「130/80」を要注意としています。120/80mmHg以下を推奨する基準値と説明している大学病院もあります。
もちろんこれはわかりやすい数値のところで切ったものでしょうが、139/89と141/90とはどれだけ質の違いがあるでしょう。1ヶ月、3ヶ月、1年の「平均値」が基準値なら、上下に激しく動き、平均してみたら140/90以下になっていたらどうするのかな?
思うに、この数値(基準値)は「目安」ということで、確定的な数字ではないと私は考えます。個人の体質や年齢によって差があるし、季節要因や仕事上のストレスなどでも数値は動くし、朝と夜では数値が違っている・・・それが血圧だと思います。私も一時期は血圧計を当てて、一喜一憂していましたが、80にもなると、どうでもいい感じになってきました。
ここで、突然ですが、もし世界中であらゆる病気がなくなったらどうなるのか、を想像してみます。
病院はいらなくなります。お医者さんは失業です。治療器具を作っている会社は倒産です。製薬会社も不要な存在となります。健康食品もドラッグストアから消えてしまいます。これらの業種や関係者は病気がこの世に存在するから成り立つ関係になっています。病気が世の中から無くなることほど恐ろしいことはありません。
もちろん、病気がこの世からなくなることは、総論では大賛成ですが、率直なことを言えば困った事態です。誰もがいつまでも病気が無くならないことを大前提にしていますし、病気が無くならないことを信じて疑う人はいません。だからこそ「病気で苦しむ患者さんの命を救い、健康を回復するために貢献する、誇りに満ちた役割を担っているのが、医療」です。
はい、「130/80」の血圧になったら、健康食品を食べましょう」「140/90になったら放置しないでお医者さんに行って、お薬を処方してもらいましょう」「お薬をもらったら、飲んだり飲まなかったりせず、死ぬまで飲み続けましょう」
みんな、がんじがらめにされています。一呼吸置く気持ちのゆとりさえ持てません。待たせないほどに大量の「広告・宣伝」の渦の中にいます。これに抵抗するのは大変ですね。健康や、時には命が関わっていますから。
しかし、私がこの頃思うのは、例えば「生活習慣病」(高血圧、糖尿、太り過ぎ)は生活習慣を変えれば病気もなくなっていくのでは、ということです。生活習慣というのは毎日の繰り返しなので、その日には見えない積み重ねですから、病気が治っていくのも目には見えません。しかし、生活上での習慣で重ねてきたものを、薬で変更するのはどこかにムリが来ます。生活習慣を変えることで直すことこそが正道ではないだろうかと、80にして思うのです。
血圧問題に取り組むには、この辺の「考え方の変更」から始めるのが第一ではないかな、と思う次第です。では、具体的にどんなことから始めるのかを次回にレポートしたいと思います。
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