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推しがnote始めた

事件だ。
推しがnote始めてた。
昨日だ。気づかなかった。

昨日noteを始めた私の推し、白石隼也という人です。

推し…というより、「好きな役者」って言った方が個人的にしっくりくる。
好きなアイドルとか二次元のキャラクターに対しては簡単に“推し”とか“自担”って呼び方ができるんだけれど、なんていうかこの人に対しては、推し活!キャピキャピみたいなテンションじゃないのかもしれない。ちゃんと好きです。失礼だったらごめんなさい。

別に今どき役者がnote始めたくらいで騒ぐことじゃなくないか?と思う冷静な自分もいる。
でも今回は、いやそうじゃないんだ聞いてくれ、と声を大にして言いたい自分の方が存在感強かったので理由を記しておくと、私が白石隼也を好きな理由の7割くらいは彼の紡ぐ文章が好きだということにあるのだ。

彼を知ったきっかけは『仮面ライダーウィザード』という特撮ヒーロー番組だ。例によって例のごとく、いつもの特オタである。
そこで主演を務めていたのが、白石隼也という若手俳優だった。

元は、彼が演じる操真晴人という主人公が好きだ、というところが入り口だった。
ウィザードの話を挟むと長くなりそうなので適当に割愛するけれど、熱血正義漢ではない方の主人公で、飄々としているけれど人のために怒り哀しみ、自分を傷つけてでも戦う、そんな“静かな熱さ”がそりゃもうめちゃくちゃに好きで……これもいつかどこかで書きたいんだけども、一言で言い表し切れない人間性というものがものすごく好きだ。

キャラクターきっかけであれ、作品自体を深く好きになると、今度はキャスト陣のブログやSNSを嗅ぎ回り始めるのがオタクの性なわけだが、ウィザード放映当時、Twitterを使用している俳優というのは多数派ではなかったような気がする。まだ個人ブログがメインコンテンツだった頃だ。
役者名でググっては見つけた公式ブログをPCのローカルブックマークにぶち込んで、時間があればついつい見に行ったりして、少しでも現場の様子が知りたい、と頻繁にアクセスしていた。

これはまた特オタ的な話になるのだけれど、ライダーも戦隊も、作品ごとにキャストの空気感というか、特徴が違うな〜と思っている。
近年のSNSで言うと、Twitter派かインスタ派か、みたいな違いが顕著だと思う。(仮面ライダードライブの俳優陣は皆ほぼほぼツイッタラーだったが、定期的にTwitter上で盛り上がっていたその様子をYahoo!ニュースに掲載されていたのは特に印象深い)

ウィザードの場合はというと、更新頻度は高くなかったけれど、シュールな笑いに特化していたと思う。
仮面ライダーチンプイとか傘で魔法を使うだとか、トリック写真みたいなものを何テイクも撮り直してた…みたいなブログ記事が男性陣でそれぞれ連動していて、手を叩いて笑いながらブログを見ていた。正直ファン大喜びだった。

そんな“シュール”な印象のあるキャスト陣の中で、白石隼也ブログはひときわ異彩を放っていた。
とはさすがに言い過ぎかもしれないんだけど、絵文字とかエクスクラメーションマークとかを多用する番宣の記事があったり、笑顔で写っているご飯行ったよ!報告の記事があったりする中で、ず〜〜〜っと文章が淡々と綴られている。
それだけなら、「今日短いな」とか「また写真撮ってないんだ笑」とかで終わっていたのだけど、そこに綴られている文章がまあなんとも読みやすい。スルスルと頭に入ってくる。

好きだな、と思った明確なきっかけもよく覚えていて、彼が「文章を書く仕事に就きたいと思っていた」とブログに綴っていたのを見たことだった。

ちょっと前に「当て書きが好きだ」ということを書いたけれど、どうにも私はそうやって明言されることに弱いのだ。
読みやすい好みの文章であることに加えて、文章を書くのが好きな人が書いている文章とくれば、ちょろいものだ。

そんなこんなで、『仮面ライダーウィザード』が好きだという気持ちで、毎回ブログの更新を楽しみにしていた日々だったが、白石隼也ブログの中で、特に印象的で、白石隼也という人物を語るのに欠かせないと勝手に思っているのが、仮面ライダーウィザード最終回放送日の記事だ。
彼がかつて住んでいた街で出会った、ビッグイシューを売って生活しているホームレスのおじさんに、自分は売れない役者をやってる、今は仮面ライダーをやってるよ、と告げて細々と交流を続けていたある日、おじさんがネカフェでウィザードの放送を見ようとしてくれたものの、その日は奇しくも駅伝の生放送があって放送が休みだった……というエピソード。
読ませる文章が上手いし、エピソードのチョイスが独特、というか決して紋切り型ではないところに、心を掴まれたようだった。

これは私の個人的な感覚の話になるのだけれど、厚意のすれ違いというのに弱くて、相手が良かれと思ってしてくれたこと・やったことが空振りに終わる……という、そんな瞬間が、苦手で、でも嫌いじゃなくて……
自分の身に起きた時は特に、心臓がぎゅっとなって、なんとも言い難いやるせなさでいっぱいになってしまう。
そのブログのエピソードは、私の中でそういった感覚のカテゴリに含まれる話だった。

数年後に、彼がTumblrを始めた折に、そのおじさんとの交流がまだ続いていて、おじさんが携帯電話を買ったことなど、続報が知れた時は嬉しかった。

そう、Tumblrを始めた時も嬉しかったのだ。
noteを始めたことに舞い上がってこうやって投稿画面を開いているけれど、noteより先に彼はTumblrを開設していたのである
でも、昨日のnoteを読むと半年も更新を途絶えさせていたようで、「〜ようで」と書く私自身も投稿を確認していなかったので所詮その程度の熱量のオタクなのだと言われればそれまでなのだが、今回特にnoteを始めるのが嬉しいという理由が、自分もnoteで定期的に文章を書こうとしていることにある。
何か書こうかなと思う時にnoteを開く、そういう時は活字を読む気力がある、そんな時に投稿があればきちんと投稿を追える。そういうサイクルができるんじゃないかと思ったのだ。

ところで話は少し変わるが、私は過去に2回、白石隼也のトークイベントに参加している。
2回とも、お見送りがあるタイプのイベントで、会場を出る際に、握手orハイタッチして一言伝えるくらいの時間があるのだけど、その2回とも私が告げたのは「文章が好きなのでブログ本出してください!」だ。
過去に戻れるものなら、マジでその言い方やめろって自分の口を塞ぎたくなる。せめてもっと大人しくて物静かな人間の振りをしていてほしい。もう過ぎたことなのでどうにもできないし、実際物静かでもないのでどうしようもないんだけども……
ただ、「その言い方やめろ」とは思うものの、今でも、今後リアルイベントが復活して、また似たようなお見送りがあるとしたら、私はまた「文章が好きです」と伝えるんだと思う。
役者としてのお仕事をメインにされている人に対して言うことがそれってどうなの?と正直自分でも思うけれど、昨日のnoteを読んで、伝え続けてもいいかもな、と思ってしまった。

「原点」が文字を書くことにあると、今でもずっと言い続けてくれるの、本当〜〜〜〜に好きだ…………ありがとう……これからも書き続けてくださいそして読ませてください……

本当はもっと、グドモもペンディング…も見れてないしジョン王行きそびれて悔しいし赤貧貧弱会社員だからお金もあんまり落とせてないけど、無理せず推し活するタイプの人間だから許してね☆的な内容を書こうとしてたのに、なんか全然違う話になってしまった。
私にとって最新の生の白石隼也は、伯父の魔法使い止まりなんですけど、けどやっぱりまだまだ書き続けて、表現し続けてくれる限り、それを享受する機会は逸したくないなあと思いを新たにしました。

という日記。


ちなみにヘッダーの写真は2019年のトークライブで買った本人画のイラストがプリントされたトートバッグ。
普段使いしているので、これ持ったまま知り合いに会うと、それなんのバッグ…?って聞かれる。
好きな役者さんの…イベントのグッズで………と尻すぼみな私に追い討ちをかける悪意のない「へぇ〜誰?」という質問にまごつくまでがワンセットである。
一方、初めて入った赤坂のパン屋のおばさんにも同じこと聞かれて「白石隼也っていう俳優さんなんです!」って元気よく答えたこともあるので、ちゃんと宣伝効果あると思います。次は自信持って数いっぱい作ってくださいね。

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