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【読書記録】浅田次郎『神坐す山の物語』

この夏に読んだ本のメモ

旅行でもラン練習でもお散歩でも
訪れた場所に惹かれると
そこにまつわる
物語や伝説などなど
読みたくなります。

そんないきさつで
この夏に読んだのは

鉄道員〔ぽっぽや〕で有名な
浅田次郎さんの著書
『神坐す山の物語』

いくたびに好きになる
御岳山と武蔵御嶽神社にまつわる
本です。

浅田さんのお母様のご実家は
御嶽神社の御師のご家系。
宿坊を営んで講のお世話などをしていました。

夏には
浅田少年含め
大勢の従兄弟従姉妹が集まって
大きな部屋で寝泊まりします。

寝る前に伯母さまから聞いた不思議なお話しやら。
従兄弟と肝試しをした時の体験〔霊験を感じることができる少年でした)やら。
不思議な訪問者に惹かれた話やら。

フィクションか実体験か?どちらなんだろうと首を傾げたくもなりながら、
どっちなんだ?と迷うこと自体
無意味なことに気付かされる

ひとりで乗る電車
立川を越えると車窓の景色が変わる

ケーブルを降りたら
九十九折りを数えながら、
登る登る
杉並木から日が差したり
急にひやっとしたり

神代欅が見えたら
目指すお家はもうすぐそこ

従兄弟従姉妹との
山の探検

天狗の腰掛けを通り過ぎ、

綾広の滝までは子供達だけで行って良い
でも七代の滝は絶対にダメ

ひとつひとつ、少年の視界に
見えてくるものに
心当たりがあることが
なんとも心地よい

奇怪な趣きもある話が
不思議と怖さは感じさせずに
柔らかく愛おしい言葉で
紡がれて
読む人の心をほっこりと満たしてく

浅田次郎著
神坐す山の物語

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