6/6 『ニンジャスレイヤー ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ(上)』を読んだ
面白かった。
アマクダリのいちばん長い日、第3部でも重要な節目の一つとなる一日の、その前半。堅固なシステムがほんの僅かに揺らぐ蟻の一穴がごとき隙に全力で突入を仕掛け、アマクダリ幹部12人の抹殺を目論むニンジャスレイヤーとナンシー・リー。第1部の最終決戦をも想い起こさせる一点突破ぶりだが、それにしても12人まとめては思い切りが良すぎる。本当にできんのか。
ただ第1部の時の決戦と違うところは、イクサの要所要所に、非ニンジャのモータルの出番があったりするところだ。ニンジャスレイヤーに積極的に与するわけではなく、ニンジャに刃を向けることも敵わないが、アマクダリが敷く支配システムへの抵抗はしてみせるし、それが巡り巡ってニンジャスレイヤーの抵抗を後押しする。
そんな中でも「レイズ・ザ・フラッグ・オブ・ヘイトレッド 後編」での抵抗は、端緒にして最高峰の盛り上がりを見せた。ラジオ電波の下、システムに抗う父子の感情が一つに合わさって高まり、駆けめぐる。これまでで最も力強く、そして切ない「サヨナラ!」を聞いた。
そこからの連戦、相手取るニンジャはいずれも強大なソウルとそれに勝るとも劣らぬエゴの持ち主で、1エピソード1バトルで滅ぼされてゆくのが勿体なく思えてくるほど。実に贅沢だ。下巻もこの勢いでボリボリ貪っていきたい。
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