4/25 『レディ・プレイヤー1』を観た

面白かった。なんだか開始早々に、スッと入ってきた。あるいは没入できた。これぞスピルバーグのなせる技だろうか。世の中の経済格差などは厳しく癒しはVRにしか無いっていう世界観で景観とかもネオサイタマみたいだなあと思っていたら、思っていた以上に大企業は暗黒メガコーポでギョッとした。当然のようにドローンで爆薬仕掛けるとか。
世はVR全盛で、家の中でも外でも道端でもHMDつけて走り回ったりして、ゲームに没入しすぎてワチャワチャになる人達などが描かれるが、そういった典型的ゲームの悪影響みたいな描写が、しかしどこか愚かしくも肯定的に描かれているような気がするというか、もう世の中こうなっちゃったんだから仕方ないじゃんという空気が感じられた。同時に暗黒メガコーポの暗黒っぷりに対しても同じようなしょうがないじゃん感があり。大企業を敵として描く一方で主人公らと直接関わりのない研究員やらモブ戦闘員などの一挙動、ゲームに臨む表情なんかには楽しそうな感じとかがある。あんな世界観にしておきながら、けしてディストピアではないというか。
だから最後の、現実尊重な結末というのもわりとすんなり受け入れられるものだったのかも。まあ、「3つ目の取り決め」に関して、おめー恋人ゲットできる前にもおんなじこと言えたかよって気はしたけど……でも現実:オアシスの比率2:5と考えれば妥当と言えるか……。よく考えたら、おそらく今まで恋人もできたことなかったであろうオタク青年が初めての春を迎えておいて、それで恋人と二人きりの時間を週に2日で抑えられるというのはとんでもないことかもしれないし。そもゲーム開発者のハリデーがゲーム一直線の人生を全うし、ただし一抹の後悔も残しているという「前例」を踏まえてのその選択なので。それはそれでいいと思う。

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