3/24 『マルドゥック・アノニマス 6』を読んだ
面白かった。
3巻から地続きの話と、その3巻に至るまでの話が複雑に入り乱れながら描かれて、しかも途中からはハンター側からの視点まで入ってくるしこたま複雑な構成が実に3冊分続くというのはあらためてとんでもなかったなあと思いつつ、その二軸がとうとう一つに結び合わさり新たな展開を迎えて熱い。
『アクティベイター』でもそうだったが、動作の一つ一つに意味を込めた複雑で細かい動きの描写にとても力が割かれている。バロットとハンターの会談シーンとか。誰がどう動いてどんな働きをするか、この状況でこの人物をここに配置してこのような意味を持たせる、など、小説というよりは絵コンテか何かを読んでるみたいだ。おかげで巻数がもりもり伸びてるんじゃないかって気もするが、もうこの際遠慮なくじっくりどんどんやって欲しい。
徐々に姿を現しつつあるラスボス候補、ナタリア・ボイルドと、彼女の擁する夢の楽園。まるでイマジネーターみたいなムーブをかますクリストファーに驚き、次いで出てきたと思ったら運転手だけやって帰っちゃったボイルド、まったくとことん飽きさせない展開が続く。早く続きが読みたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?