Kocca 2020年7-8月レポート まとめ(後編)
中編はこちら
ようやく最後。
目次:
1. 人種差別というグローバルな問題
1.1「人間の平等」叫んだゲーム業界
1.2 ゲームの中の世界はまだ不平等
1.3 業界内部の人材構造の限界
1.4 組織上層部の文化遅滞
1.5 粗雑なPC はむしろ毒になることがあり
1.6 包容性の高い組織文化作っていく
2. グローバルゲーム産業の動向
2.1 影響力が拡大するSteam Summer festival。ゲームショーに格上げされるか?
2.2 ゲーム、ライブコンサートの未来がなるか?
2.3 フェイスブック、VR 事業に再び拍車... 活用性拡大に焦点を当てる
2.4 アップル、開発者にアプリストア審査の結果に異議申し立てを可能に
2.5 Huaweiへの制裁 がクラウドゲームにもたらすバタフライ効果
3. グローバルゲーム洞察
3.1 ゲーム、デジタル治療剤として承認される。
3.2 コロナで変化したゲーム利用者の特性
3.3 ゲーム内のルートボックス規制、最近の国際動向
3.4 世界中のゲーム開発会社1/3 はパンデミックの影響で経営困難
3.5 ポケモン、コミュニティ復元戦略で売上好調
3.6 海外の有名IPと様々なジャンルでグローバル展開進めるテンセント
3.7 ブラジルのゲーム市場への参入のキーワード、「決済、ローカリゼーション」
4. ゲームカレンダー
チャイナジョイ2020、キーワードは「防疫、グローバル化、クラウド」
4. ゲームカレンダー
チャイナジョイ2020、キーワードは「防疫、グローバル化、クラウド」
パンデミック中の開催なため、外国企業の参加が多く減少した。Activation Blizzard、Ubi Soft 、Epic Gamesなどはブースを作ったが、今年最大のソニーとMS(マイクロソフト)は不参加を宣言した。
大会の規模が縮小されたことは、展示ホールの数ですぐに確認できた。昨年は展示会場の新国際博覧センターにおいて、16 ホールを使用していたが、今年は11 個のホールのみ使用した。正確は10 ホールといってもいいかもしれない。BtoC向け に6 つのホール、BtoB向け に1.5 個のホール、その他に2.5 個のホールを使用した。コロナの感染に備え、ブース間の距離を増やしホール当たりのブースの数を減らしたという点を勘案すれば、昨年の半分程度の規模であった。ブース数ではBtoCに約200 、BtoBに約200 個など計400ブース用意された。
とりあえず、例年開催ほどではないかという話は聞いていたが、案の定。
今年は、この海外企業が参加できなかったせいで、情報がなく本当につらい。
なお、レポートの中では以下のように書かれている。
昨年に続き、今年のChina Joyでも強調された技術は、断然5G だった。5G がもたらすゲーム産業の変化のためにいくつかの見通しを発表したが、その中でも特に5G ベースのクラウドゲームへの喚起させようと努力していた。テンセントと網易は、クラウド技術を介してゲーム利用者がゲームをダウンロードしなくても、いつでもどこでも、どのような機器でもゲームができるおことを積極的に押していた。
その他、中国の有名なゲームデザイナーでありDuoyi Networkの副社長であるWang Rujieが基調講演で、以下のように言ったとのこと。
中国のゲーム産業は5G 時代により大きなチャンスをつかむことになるだろう。そのうえで、中国の文化輸出という側面において、より多くの貢献しなければならない。
中国のゲームと世界のゲームとの交流を深め、包括的にすること大事であり、中国的な価値観をどのよう世界中に共感していくかのストーリーマップと美的表現にどう調整していくかについて、より苦心しなければならない。斬新で豊富なコンテンツを介して様々な文化的価値を社会に提供することによって、より多くのユーザー層を満足させることが、ここ数年、中国のゲーム産業が向かってきた方向であり、それは今後も継続していくだろう。
(補足)
余りにも情報がないので、補足として、松戸市コンテンツ事業連絡協議会がやっていたChinaJoy レポートのセッションの内容も。
・今年の「チャイナジョイ2020」をひと言で表すと?
中国原点回帰:これは自然発生的で、開発スキルの向上したため
(日本のノウハウ吸収含む)により自国のIP化が進んだ。
中国政府が中国文化を発信することを推奨している背景もあるとのこと。
・中国パブリッシャーたちの今後の戦略は?
版号でどういうゲームがリリースされるかわかってしまうので
日本とは逆にこれから制作するものでも大っぴらにアナウンスする
ケースが多くなっている。イノベーターを早めに獲得し、
ファンと一緒に盛り上げていくことが大事。
ChinaJoyも発表の場よりもファンとのコミュニケーションの側面が
強くなっている。
・中国勢は日本市場をどう攻めているか、どう攻めるのか?
日本はユーザーの課金・時間がとても魅力的とのこと。
テンセントの様に日本のゲーム会社の買収が進むかもしれないが
買収した会社の理念・方針は変えずに、自由度・クリエイティブは保持。
資金面でのバックアップに留め、良いゲームを展開していく。
マーベラスやプラチナは新しいものができることに期待している。
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