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推し色に染まる、意味


『推し』がいる人々は、皆感じている感情でしょう。

この得も言えぬ精神的快楽の中毒性
心のうちから全身の細胞に熱が広がって、
身体中が火照る
脳内がどろりふにゃりと蠢いて溶けていく感覚に
支配される

一瞬にしてこのかつて体験したことのない心地良さを与えてくれる『推し』の存在。

そしてそれは一瞬の快楽のみでなく、いつでも脳内で呼び起こされて、また快楽から幸福へと昇華し、『一瞬で幸福へと導くもの』『たとえ一人でいるときにも現在未来の幸せを約束し、高めあえるもの』になる。

私はこの瞬間のために、今も生きています。



このように書くと、物凄く依存的で危険なものと思う方もいるかもしれない。宗教のようだとか、心の弱い人の戯言だとか。
自分でも、そうなのではと不安になることもあります。
実際メンタルは弱い方だし、『推し』を崇高に思っているのは事実。

でも、この誰もが寂しさと共に生きる現代で、個人にとって絶対的な心の支えと出会えたのは奇跡だと思うのです。
それは、近しい友達や家族でなければならないのかもしれないけど、『この人!』と感覚で結ばれた相手が遠くにいたとしても構わないと思います。

実際、『推し』になり得る才能に溢れたその人は(2次元を推してらっしゃる方はまた表現が変わるかもしれないですが、本質は同じと私は思ってます)、身近な誰かよりも全然、私(を含めた推してくれる人々)を想ってくれている時間熱量も多いと思うのです。

毎日毎日、普通に生きている人間が、家族や友達やパートナーのことを喜ばせよう!と必死で考えて生きていますか?
そんな事ないはず。皆自分のことを考えたり、仕事のことや遊びのことを自分の都合で考える。家族やパートナーのことも考えているけれど、買い物する瞬間、とか会うために連絡する時、とか、そんな感じではないでしょうか?

私は、かなり人のために生きてしまうタイプの人間で、今も家族のために早起きをし、家族の食べるものを買うために買い物に出かけ、家事をやり、家族が嫌がりそうなことは避ける、など家族中心で生きています。
それでも、心の中は、『推し』を想う気持ちでいっぱいですし、なんとか推し活を遮られずに家事、育児ができないかと日々思案しています。要は、自分のため、ですね。

そんな中、『推し』は、お仕事なので当然ですが、推してくれる皆の喜ぶことを沢山考えて、発言やコンテンツを提供してくれます。
この、無条件で喜ぶこと、を他人が与えてくれることの有り難み
これがまず、決して日常の関係値では味わえない『推し』を推すことの魅力なのでは、と思います。

強いて言えば、付き合いたてのパートナーくらいですよね、そこまで無条件で相手を喜ばせようとしてくれるのって。



ここで、反対意見の方は、推し活は課金しかない、お財布と思われているだけだ!と言うでしょう。
これは、否定はできないですね。実際、お金はかけていますし。
しかし、『推し』の活動は推してくれる皆がお金をかけてくれるからできるわけで、運命共同体、といえるのではと思います。

そして、それは自分の喜び幸せのためであり、『推し』喜び幸せのため。
いつでもお金をかけたくなかったら止められるし、心が変われば離れられます。選ぶのは自分のこころです。

いつまで、私はその人を推し続けられるのか分からない。『推しは推せる時に推せ』という有名な言葉がありますが、まさに、『推し』側もこちら側も、今偶然出会えて心が動かされた奇跡のなかにいるわけで、いつまで続くかわからない。

その儚い美しさも、とても魅力的に感じます。

私の大好きな『推し』が、よく言葉にするフレーズがあります。
「僕を見つけてくれて、ずっと好きでいてくれているみんな、本当にありがとう」
この「僕を見つけてくれて」が、『推し』側にとっても奇跡のように嬉しいことで、こちらにとっても人生を変える奇跡の出会いで。
そう思うだけで、なんて美しいのだろう、と感動と幸せで胸がいっぱいになります。



『推し活』ブームと言われ始めてから今もなお、良い意味でも悪い意味でも注目されるようになったこの言葉。
現在のこの盛り上がりは、エンタメ界の成熟コンテンツの多様化多様性社会による個人の趣向への理解、それに加え、現代社会を生きる人々の『こころのよりどころ』というとても大きな役目を担っているからこそ起きたことではないでしょうか。


『推し』がいる毎日は、本当にすべてが輝いてみえます。
一瞬で口角が上がる魔法、いつでも幸福を胸いっぱいに感じられるミラクルをくれる『推し』に今日も愛と感謝をこめて。



〈おわりに〉
今回は日頃感じていたことをばーっと書く形になりましたが、私がnoteを始めたきっかけのひとつがこのテーマ。
『推し』と生きる幸せ、この素晴らしさを育児や仕事で心を失ってしまっているママさんをはじめとする、多くの人に届けたい!という思いを、また書き綴っていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました(*^。^*)

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