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存在が吐き気のように

存在が吐き気のように響くから、ごらん向こうに何も見えない。かりそめの身体なのにいつまても泥に浸かればそれでいいのか。そんなことすら分からない。干からびていく空そっと眺めていたい。

もう、立ち上がれないのだよ。
最果ては最果てとして輝いている。伏せられた因数定理は微笑んで、明日の滅びの計算をする。いつまでも飽きることなく人類の不滅について考えたまま、密やかに歪み続ける物置の鏡のことは思い出せずに。

永遠の眠りにつけば存在の吐き気のことを忘れるだろう。海原は影を優しく包み込みきっと遠くに運んでくれる。その道を選べばいいよ。肉体は魂にとり重いだけだよ。

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