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朝が来るから #短歌条例

朝が来るから寂しいの?どうせまた使ってしまう時間だろうに。一日を積み重ねてはまた崩し、いつまで生きているつもりなの。鈍色の東の空に戻せない光を眺め傷ついている。そんな日もあるよと誤魔化せないほど、君の心は倦んでいるんだ。双子座の君と蟹座の私なら、いずれ笑って世界を壊す。そんなこと、疑わないで授業前、部室に行ってつかず離れず、クラシックギターの弦を弾いてはまた弾く爪じっと見ていた。さみしさが音に出るから横顔に触れることすらできなかったよ。今ここで世界が滅び焼かれても君と私は生き残るのだ。思っては沈んでしまう考えのきっかけはいつも君だったのだ。

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