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曽野綾子 手にしていない運命

人間は

常に

自分が手にしていない運命の方を

明るく考える。
『ある神話の背景』

あの時こうしなけれなば良かったのに。

違った生き方があったかもしれないのに。


などということを

人間は

常に思うようにできているのだろう。


自分という人間自体には

変わりないのだから

恐らくは

どっちを選んだとしても

あまり変わってはいないと思う。


けれども

非常時においては

選んだ道が

生死を分けることもある。


あの時

おしっこがしたかったから

道を進むことなく

その場にしゃがんだだけなのに

そのまま

歩いて行った友達は

砲弾にやられて死んでしまった。


そんな

誰にも分からない運命というものもある。

それが書いてあったのが

『ある神話の背景』だったように思う。

太平洋戦争の沖縄戦の話。


しかし

手にしていない運命の方を明るく考えるというのも

その妄想の中で

生きると考えると

楽しいのかもしれない。


気持ちの癖

思考の偏り


それで救いがあるなら

手にしていない運命を考えるのも

いいのかもしれない。


けれども

それが救いとならないのなら

考えるのは

やめるようにしたい。


今を精いっぱい

楽しんで生きていたいのだ。


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