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曽野綾子 悪評はいいもの

「世間の悪評」が、

誰もほんとうに知らないままに

先行しているという状況は、


むしろ

人間にとっては

願ってもないほど

いいものなのです。

悪評が

知らないうちに広まっている状況。


それを

人間にとっては

いいものだとする。


そういう考え方をする。


悪評があるのなら

その悪評を

さらに悪くすることのないように

懸命にできる限りのことに尽力する。


そのようないわれのない非難と闘っている限り、

人間は

堕落しないで済みますし、

勇気に溢れているものなのです。

いわれのない非難と対峙することで

人間は堕落することがなくなる。


悪評が

すでにあることで

常に悪く思われないようにという

変な生き方から

逃れることができる。


また

勇気を持って

新たなことにも挑戦することができる。


うまく行かなくても

もう

体裁を整える必要がないのだから。


しかし

悪評はない方がいい。


けれども

自分の中に

自分に対する能力以上の

期待と失望は

持たない方が

生きやすい。


そうすると

自分の中で

自分に対する悪評を持ち


ある程度

自分をあるがままに

受け入れ

そして

できないことはある程度は諦め

そのできない自分を許してくことで


自分を縛る枠からの解放ができる。


そうすることで

自由に生きることができる。



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