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曽野綾子・信じる

人を疑う力がなければ、
人を信じることも
ほんとうにはできない。

『至福の境地』

人を信じるためには
その肯定と否定を
自分の中で十分に
審議する必要がある。

その否定を上回る肯定がある場合においてのみ
人を信じることができるようになる。

人を信じるとは
その自分のした判断を信じるということ。

だから
自分を信じることが
まず
必要となるのだ。

だから
人が裏切ったということは
自分のその判断が
間違っていたことになる。

そうすることで
人を信じるという行為が
自分で
コントロールできるようになり
人を恨むということを
避けることができるかもしれない。

しかし
そうなると
ほんとうには
人を信じるということなんて
できないのかもしれない。

自分の
できる範囲内で
できる限りで
人を信じることができるような
余裕があると楽になる。

でも
自分を信じたいように
人を信じたいという気持ちもある。

それが矛盾する感情のある人間だからだ。

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