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曽野綾子  人を助ける

人を助ける

などということは、

本来

不可能なことなのだが、


それでも

一人の目に前にいる人が

ほんの少しでも、

幸せになることができれば、

という程度のことで

やるのである。
『あとは野となれ』

人を助けるということは

本来

他人であるものが

できるものではないのだ。


自分を助けることができるのは

自分自身でしかないのだから。


その人も

その人自身でしか

その人を

助けることはできないのだ。


そういうことを分かったうえで


それでも

目に前にいる人が

苦しんでいるなら


ほんの少しでも

幸せになることができれば

という思いで


少しの助けになれば

という気持ちで


できるくらいのことなのだ。


それでも

人からの

そんなやさしさに触れると

涙が出るほどに

嬉しいのだ。


だから

助けるというのではなく

やさしく気遣う


そのやさしさが

人を助けることになる。

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