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「組織開発の探究」に見る、組織開発の在り方

最近坂井風太氏の動画にはまっている、という件を触れましたが、その延長線上で「組織開発の探究」という本を読むことにしました。
全400ページは、これまで組織開発に詳しくなかった者としては想像以上に重厚でした…。

本書は

  1. 組織開発とは?

  2. 組織開発の歴史

  3. 組織開発の事例紹介、これから

を中心にして構成されています。ここでは、組織開発とは?に触れてみます。

組織開発とは

組織開発、聞き馴染みがある方もいらっしゃるでしょうが、いまいち漠然としない方もいらっしゃるはずです。
「組織」を「開発」…わかるような、わからないような。
本書でも、組織開発は「風呂敷」「傘」などと表現しています。

要するに、「自由自在に包んでしまう」がゆえに輪郭があいまいとなる、厳密に定義できない、ということなんですね。これ!という定義がない中で模索していく必要がある、というものみたいです。

組織開発を感じるための3つの手がかり

そんな中で、どうすれば組織開発に一歩進めるのでしょうか。本書では3つの手がかりを挙げています。

  1. 組織開発とは組織をWorkさせる意図的な働きかけ

  2. 組織開発に注目が集まる背景を理解する

  3. 組織開発の3つのステップ

組織をWorkさせる意図的な働きかけ

組織がWorkするとは「バラバラのメンバーが組織やチームを成してうまく動く」ということ、「うまく動く」とは共通の目標に向かうメンバー同士に相互作用があることです。
目標があるから組織ができる、でも集まっただけでは結果が出ない。だからWorkさせる必要がある、ということですね。

組織開発に注目が集まる背景

ここで大きな要因が「人材の多様化」です。これまでのような一様なマネジメントが通用しなくなっている。
そしてビジネスのスピードが上がる中で「待てない職場」になってきていること、仕事の「個業化」(専門化、細分化)も見逃せない観点です。

組織開発のステップ

組織開発を進めるうえでのステップにはおおむね共通点があるみたいなのです。
1)見える化:課題の可視化
2)ガチ対話:課題にしっかりと向き合い、お互いの意識や認識のずれを理解する
3)未来づくり:これから自組織をどうしていくかを「自分事」で決めていくそうです。

おわりに~組織開発とは漢方みたいなもの~

本書の中で一番印象的だったワードが「組織開発とは漢方みたいにじわじわと効いていくもの」です。
先述の通り、変化の激しい時代ですが、すぐに結果を求めるものではない、ということを握っておくことが大事みたいですね。
ほかにも組織開発の歴史(量的にはこちらがメイン)、事例についても触れているので、組織開発を一回学びたいな、と思った方はおすすめですよ。

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