僕こそ。

モーツァルト。
初めての、ミュージカル観劇。

テレビで見ていた俳優が。
そのフィルターのまま行ってしまったんだけど
その個性もありつつ
だが、幕が開けばもう
モーツァルトで。

お作法とか全然知らないんだけど
まっじで楽しくて
歌も踊りも、
この席からじゃ見えるはずのない
手先の動き、跳ねる汗の粒、頬を伝う涙まで。

もちろんこれはエンターテイメントで
現実世界との間に、確かに、膜がある。
だけど
演じることはできない
と言う彼の言葉には、真実があった

時代を超え、魂が人々の夢を旅し、
言葉の壁もぶち破って語り継がれたその姿は
嬉しくて愛おしくて悔しくて悲しくて
その心情の一本の細い糸に
時々触れて音を立てながら
私と混じり合っていく

倍音だな。わたしはたぶん、倍音だ。
彼こそがミュージックだというならば。

出会ってしまったゆえ
私の人生のどこかに居続けるもの。
ほんものの、命あるもの、
ひと夜限りの友だとしても。

乾杯しよう、この出会いに。

#ミュージカル #モーツァルト

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