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韓国ドラマ「One The Woman」感想

先日韓国での放送を終えたドラマ「One The Woman」(원더우먼)

ネタバレなしとありの感想を残しておきます。

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めっちゃ簡単なあらすじ

暴力団の娘ながらも猛勉強の末に検事となり、上司にも取り入ってうまいことやってきたヨンジュ(イ・ハニ)。とある容疑者をこっそり追って出かけた先で、自分そっくりの財閥の嫁のミナを見てびっくり、と思ったら車に轢かれて意識不明→目覚めたら記憶喪失になってる上に周りからはミナだと思われてしまっていて、わけもわからないまま財閥の嫁としての生活が始まる…!

ちなみに原題の원더우먼はOne The Womanという英語の翻訳であると同時に、Wonder Womanという英語の翻訳でもある。One TheもWonderもハングル表記が同じになるので可能な言葉遊び。One The Womanはそっくりな顔の2人の女性の人生がひとつに重なる様が、Wonder Womanはヨンジュがどんな状況でもたくましく生きていく様が表れていると思う。

ネタバレなし感想

まず設定からしておもしろそうなので視聴前から期待値が高めだった作品。

正直、思っていたよりもマクチャン(次々とありえないことが起こる怒涛の展開)テイストだし、おこなわれている悪事の程度も現実離れしていたのは好みではなかったけれど、それでも楽しめた。

楽しめた要因は、主人公のキャラ設定。頭が切れるし喧嘩も強いので、窮地に陥ってもなんとかなるだろうというものすごい安心感、そして、大胆な性格で物怖じせずなんでもいう姿には爽快感があった。応援して、ついていきたくなる主人公を見事に演じていたイ・ハニさん、素敵だった。

復讐あり、コメディあり、恋愛ありで、気楽に見られる優秀な娯楽作品。

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ネタバレあり感想

主人公以外でよかったのは、全体的にテンポよく話が進んでいったこと。記憶喪失になってミナとして生活を始めて、

自分がミナじゃないと気付く→偽物だって周りにバレるかも?→ヨンジュとしての記憶取り戻す→周りに正体バレる→過去の事件の犯人わかる→正々堂々の直接対決だ!

この流れがあまり引っ張りすぎずに展開されたので、もどかしさがなく見ていてストレスフリー。

最後に書いておきたいのが、ハン・ソンヘ。とにかく、クズすぎて…もう、なんて言うんだろう、あの「ん?」ってとろんとしたような澄ましたような表情が本当に鼻について…演技が上手だからこそなんだろうけど、もうあの役者さんまで嫌いになってしまいそうだった…。

最終回の途中までは。

高飛びしようとしていたところをヨンジュに見つかり、投げられたバッグで転んでしまい、あえなくお縄になるシーン。ここで結構思いっきり転んでいるし、そのあと警官に囲まれるハン・ソンエの手前で女の子がサイダー(近年韓国ではサイダーは気分がすっきりする、爽快という意味の単語となっている)を飲む姿が映し出される。

この一連の演出がわざとチープになっていて、ハン・ソンエの情けない様子が、ダサさが表されてるような気がした。きちんと法の裁きを受けることは示唆されつつ、最大の悪人のラストシーンを敢えて重い雰囲気で描かなかったことで作品全体の後味も軽くなったと思う。そのおかげでわたしのハン・ソンエに対する黒い感情も薄まってきた。

そしてエンディング。音楽に合わせて踊ったりふざけたりする役者さんたちの映像が流れた。もともと撮影の裏側の映像を見るのは好きな方だけど、今回はハン・ソンエ役の女優さんも一緒に楽しそうに歌ったり踊ったりしている姿が見られたのがよかった。当たり前だけど、あれは演技だった!本当はいい人そうだ!と思えたから。ほんと、当たり前なんだけど。

捕まるシーンとオフショットのエンディングが、憎たらしいキャラのせいで役者まで嫌いになってしまいそうだったわたしの黒い心を救ってくれた。だから、やっぱりいい作品だったと思う!


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