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オタクがカメラを買おうと思った瞬間

「えちえちなお姉さんを撮るぞ!!!!!!」

強く心に誓った高校3年の秋だった。

別に撮ってどこかで見せたり売ったりするつもりもなければ致せる程静止画からの想像力もない。一人で眺めてニヤニヤするだけなのだ。うーんとってもキモオタ。
当時はガラケーが主流で、携帯で高画質な写真を撮る文化がなかったのでとにかくカメラが欲しかった。

全ての始まりは東京ゲームショウに初めて参加した時である。
その名の通りゲームの展示会のようなもので、試遊はもちろん各企業でプロデューサーや有名人を呼んでトークショーをしたりパンフレットなどの配布物をコンパニオン(めちゃくちゃ美女だしコスプレしている人もある)が配っているのだ。

野球部でオタクでほぼ男子校状態で育った人間からしたらコンパニオンのお姉さんはキラキラでしかなかったし、会話もできずに配布物を貰って吃るしかないのだ。というか女性慣れしていない上にゲームするつもりで来たのにいきなり顔もスタイルも最高なお姉さんが現れたらそら焦るわ。

そんなキモオタの隣でごっつい高そうなカメラを持ったおじさんが平然と声をかけて写真を撮ったのだ。当時のコミュ障MAXな自分からしたら「かっこいい」でしかない。

元々ロボットが好きなのでカメラみたいなメカメカしい物には興味があったし、何よりあの身なりでボンキュッボンのお姉さんに声をかける勇気が凄すぎる(とっても失礼)

「俺もカメラがあればこれくらいの会話ができるのかもしれない」

あまりにも不純な理由でカメコとしてのもちごまが誕生したのである。

ちなみに、コミケなどいろんなイベントでカメコとして参加したが、ゲームショウのカメコはキチ○イ率がダントツで高いぞ!


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