カルピスだって濁ってる
充電が10%しかないスマホを握りしめて歯を磨きながら片手間でこの文章を書いている。
コンパスで描いた円のような明確なやる気の無さで、割り切れない思いが胸の中にもやもやと。
考えることが好きだと思っていたけど、本当は何も考えたくなかったのかもしれない。円をぐるぐるなぞってまた元の位置。
自分の世界がフィクションだと気づいて抜け出そうとするジムキャリーの映画があるけれど、ぼくはここが現実だとわかっていて、現実から抜け出せないか考えているのだと思う。
ただ、ネットは自分の中で現実の下位互換でしかない。存在しているようで何も存在していないのは好き。
怪談話で、電車やエレベーターから異界へと行くことはあっても、ネットから異界へと足を踏み入れることは無いと思うんだよね。ネットはどこまでいっても現実の神は殺せないよ。
いまの生活には満足しているし、なんだかんだ何とかなっているんだけど、誰かがカンペで「全部嘘でした」と言ってくれたら、ものすごく安心する。
誰かが共通認識で口にする価値とか幸せとかが、ぜんぜんわからないから。