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10年間の一人暮らしを振り返る

2013.04〜2013.09
学生寮 1K


地方から関西に出てきて、初めての一人暮らし。
寮なんだから学校の近くにあるかと思いきや直線距離では近いものの隣り合った山の上同士で実際ちっとも近くなかった。
バスで下山し、乗り換え、登山し、という道程で通学に1時間弱要す。
交通手段がバスのみだったので終バスの時間を気にして飲み会に参加するという下宿生のうまみのない生活。
最悪、駅からイノシシの出る真っ暗な車道を30分弱歩けば着くので、田舎の出ならではの脚力を活かしその最悪を繰り返していた。

流石に学生寮なので確か賃料は2万以内でお安く、それに築2,3年目のかなり新しい建物だったので、お部屋は文句なくキレイだった。
キッチン・ユニットバス・トイレ・備え付けの冷蔵庫(ホテルにあるサイズ)が自室にあり、共同なのは洗濯機くらい。
一階には自習室やコミュニティスペースなど学生の憩いの場が提供されていたけど、寮で友達がひとりも出来なかったのでほとんど使うことは無かった。
友達さえ出来ていれば半年で引っ越すこともなかったろうに。

2013.04〜2018.01
マンション
RC・4階・ワンルーム


寮の不便さから引っ越しを思い立って1〜2ヶ月ほどで不動産屋さんを回り検討し、契約し、引越しの手配をした。
今では訳ない仕事だけど田舎から出てきたばかりの18歳にしてはなかなか偉かったなと思う。

エイブルとミニミニと広島屋不動産に行った。
無知なので不動産によって扱っている物件が違うと思っていて、広島屋で「何軒周っても出てくる物件は一緒」と堅太りしたおじさんに冷たく言い放たれた。
ミニミニはタメ口聞いてきたのが嫌だった。
敬語って立場の上下を定めるものというより初対面の礼儀として距離を保つためのものだと思っているので…

エイブルの小動物っぽい営業さんはどんな小さな段差でも都度都度「足元お気をつけください☺️」と言ってくれて、運転がとても丁寧で、広島屋とミニミニで傷んだ心が癒された。
もうあなたに全部お任せ!好き!と思った。

9畳ワンルーム、南向き、4階、オートロック、一口IH、エアコン付き、室内洗濯機置き場あり、ユニットバス、家賃5万。駅まで徒歩5分。
そこそこ相場の高いエリアで立地の良さの割に優しい家賃なのは、目の前にJRの線路が通っていたからだと思う。
この線路が私鉄ではなくJR、それも神戸線だということがミソ。
まず夜間に貨物列車や夜行列車が通るし、そして関西名物の怪物特急である新快速が通る。
幸い音に敏感な方ではない(というより眠りが深い)私は何も問題なかったが、泊まりに来た姉や母は夜中に何度も目が覚めたと言っていた。

この家には4年と3ヶ月ほど住んだ。今のところ最長の家。
大学生の思い出がたくさん詰まった家だった。アクセスの良い家と心の広い家主、宅飲み会場にぴったりだった。あんなにうるさかったのになぜか隣の部屋の住人に怒られることは一度もなかったし。

私は酔っ払うと無性に家に帰りたくなるという帰り上戸という意味不明な酔い方をするので、自宅で飲み会ができるのは割と有り難かった。
なにやら面倒な喧嘩が発生したり、トイレットペーパーホルダーやドアノブや卓上IHを破壊されたり、うるさすぎて家を捨て出て深夜の公園でひと休みした夜もあった。それも良い思い出だね。

この家ではよく飲んだし、あとよく寝た。
今思えば本当に病気だったんじゃないかと思うくらいよく寝た。
ひどい時は4限に寝坊したし18時からのバイトのためにアラームをかけた。別にオールとかしてないのに。
そのおかげで大学4年で25単位を取得することになったけど、まじで、本当に眠かったんよ。今でも単位が足りない夢を見る。

2018.01〜2019.01
マンション
RC・6階・1K


なんとか大学を卒業し就職した会社は通勤時間が50分と通えなくは無い距離だったので、とりあえず半年ほど引っ越しはしなかった。
夏頃からは晴れて過重労働者の仲間入りを果たし、流石にもう少し通勤の便の良いところに引っ越そうと。

4年前の刷り込みでやはりエイブルさんを頼り、物件探しを始めた。
休日に内見の予約を入れたらあっけなく仕事が入り休みではなくなり、時間を調整して仕事中に内見に行った。
物件の資料を持って帰社し、上司にここに決めよう思てるんです〜言うて通天閣付近の物件を見せたら「22の女が住んで良い場所ちゃう」と諭され、考え直した。

結局京橋の物件に決めた。なお上司に安心頂ける治安の街ではないが。
残業代のおかげでちょっと予算も多めに見ることができ、新築のマンション。

当時神戸、京都、和歌山、奈良、滋賀と関西一円で移動が多く、その点で最も便利な街だったと思う。京阪の手前にはオフィス街、突っ切れば京都、環状線で大和路、紀州路へ、東西線で兵庫へも乗り換えなし。地下鉄も小回りが効く。
夜遅く帰ってきても街がギンギンに起きているのも有り難かった。朝は路上で男女が川の字で(男女男)スヤスヤ寝ていたりしたこともあったけど。

すぐ近くに24時間営業のスーパーもあり、でかいコンビニがあり、京阪モールではこの世の全てが手に入り、買い物にも困らず。
2度目はないけど、住んでよかった街、京橋。

新築、1K、6階、バストイレ別、浴室乾燥機付き、宅配ボックスあり、敷地内ゴミ置き場あり、管理費込み7万3千円。
かなり素敵な環境だった。
新築なのでベランダが全く汚く思えず、晩酌中にベランダに横になっていたらそのまま寝ていたこともあった。

2019.02〜2023.04
マンション
RC・5階・1K

過重労働者として立派に心の調子を崩したので仕事を辞めることにした。
仕事のために選んだ街を出て気分転換したかったし、何より家賃が嵩むのですぐ引っ越しを決めた。

転職先が見つかる前だったのでニートのお引っ越しである。
ニートのお引越しはエイブルさん(毎度お世話になります)にとっても面倒だったかと思うが、また親切にしてくださり、無事に審査も通り物件が決まった。
やはり大阪よりも兵庫が肌に合っていると感じていて、阪神間の家。
落ち着いた家に移り、弱った心を撫でながら身を丸くしていたら次第に元気になり、職も見つかった。

徒歩7分、1K、南向き、5階、風呂トイレ別、オートロック、宅配ボックス付き、家賃管理費込み5万5千円。
築25年、そんなに綺麗な物件ではないし所々の古さも目につくが内装はきちんとリノベしてくれていた。人気のエリアであることも踏まえ抜群のコスパだった。

コンクリート打ちっぱなしに個性的な緑色のアクセントの外壁が目立つ、見様によってはオシャレなマンション。
オーナーさんが古物商をやっているからかエントランスには個性的な絵画が飾られていた。
正直外壁の緑色は微妙だなと思っていたら引っ越して間もなく外壁塗り直しの工事が行われ、多少期待していたら燻んだ緑が鮮やかなな緑になった。それだけ。まあ今ではこれもこれで素敵やんと思えている。

ここに移り住んだのが確か1月の26日あたり、その1週間以内に鍵を無くした。これは言い訳だけどなんかここの鍵変で、無くしやすい鍵で…。
鍵を無くして開けてもらうことが3度あり、2階に住む大家さんには都度ご迷惑をおかけした。いつもてきぱきと開錠してくれて、ついでに玄関の蝶番に油を刺してくれる。
その油を刺す時間はいつも妙に長く、「それでは」と家に入る訳にもいかず、なんか気まずい。

入居して2年後、パートナーが同じマンションの10階にやってきた。
同じマンションの住人がパートナーになったのではなく、元々パートナーだった人だ。
それもわざわざ一緒のマンションに住もうとしたわけではなく、実家を出て一人暮らしをする物件を探しにエイブルさん(私のおすすめ)に行ったら「ここがオススメです!」とうちに連れてこられ、そのまま。
エイブルと癒着のある物件なのかもしれない。


JRが最寄、阪神も余裕で徒歩圏内、天気が良ければ阪急も徒歩圏内。お買い物には困らない、かつどこもそんなに混んでない。さすがの暮らしやすさである。

ただ駅前にあったお気に入りの松屋が潰れてストレッチ屋になった悲しみは忘れることができない。近くに松屋があるということ、本当に嬉しかったのに。
後に入ったストレッチ屋は呼び込みのバイトの男女の馴れ合いが見るに耐えなかったし、すぐ潰れた。

2023.04〜
マンション
RC・4階・2K

最寄駅はそのままの近所に二人暮らし用の物件を借り、一人暮らしは歴10年で一旦終了となりました。

今回のお部屋探しもまず一番にエイブルさんに頼った。今までの家は割と即断即決で決めてきたけど、やはり二人暮らしとなると勝手が違い選択肢が広く、エリアや条件が二転三転した。
エイブルさんで2回ほど内見をしてここにしてもいいかな…くらいの物件は出てきたが、話を進めるにつれ担当の営業さんの塩対応に心がめげてしまい、少しお部屋探しをお休みした。

久しぶりに物件検索アプリを立ち上げてみると、駅からバリ近にバリ築浅が出ていて、しかも工務店直営の物件だからか敷金礼金仲介手数料が無かった。
この好条件逆に不安になってしまうところだけど、友人が勤めている会社と分かりちょっと安心し、急いで契約。

内見をせず契約をした家だったので実際に見るまでは不安だったけど、昨日内見できてちゃんと気に入れたのでひと安心。
駅近を優先して少し狭い家だけど、天井が高く、ベランダは広く、動線の良い間取りで、クロスにこだわりが見られる所がお気に入り。


一人暮らし、本当に大好きだったな。
昼過ぎまで寝て、洗濯をして寝て、変な時間に起きて、夜寝られなくて、家から這い出るようにしてコンビニに行くときの、あのかんじ。
楽しいだけじゃ無く本当に苦しい時間を一人きりで過ごした日もあったけど、一人で嚥下し消化したあの時間は絶対に私にとって必要だったのだと思う。

今までのお部屋、10年間持ってくれた家電たち、ありがとう〜!!

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