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「成果が出ない」と悩む人に伝えたい、問題解決が上手になる3つのコツ


はじめに

こんにちは。
株式会社エイチームコマーステックの望月と申します。

株式会社エイチームコマーステックは、名古屋に本社がある株式会社エイチームのグループ会社で、私は代表を務めています。

私は社会人経験20年以上となかなかのベテランになってきましたが、3年前に設立されたばかりの若い会社で経営デビューし、日々奮闘中です。

そんな経営者として未熟な私が、成長するために様々なインプットや思考を繰り返す中で、気づいたことや分かったことなどを発信するnoteを毎月書いています。

どんなことを伝える記事か

「なかなか思うような成果が出せないんだけど、どうすればいいかわからない。」

私が社会に出てからの20年以上、このような悩み相談を受けることがよくあります。

私自身も同じような壁にぶつかって悩んだ時期もあり、また今でも壁にぶつかることがあるため、とても共感するとともに、なんとか力になりたいといつも思っています。

相談者の壁打ち相手となってたくさんの話を聞いていくうちに、つまずく点やアドバイスできる考え方がある程度共通しているようなので、このタイミングで言語化し、記事にして共有したいと思います。

成果に悩むビジネスパーソンに、この記事が少しでもヒントになれば幸いです。

仕事の本質は問題解決

私はエンターテインメント領域を除き、仕事の本質を問題解決だと考えています。

社会の仕組みやその中で生活する人々が抱える問題を解決するために事業があり、その事業の成長過程で発生する問題を解決するためにビジネスパーソンがいる、という全体像です。

そのためビジネスパーソンは、解決したら嬉しい問題を速く的確に解決することを求められており、それに応えることが成果になります。

※この記事は、その点を共感していただけることを前提に書いているため、もし自身の仕事が何の問題を解決しているのかわからない場合は、まずそこから解き明かすことをおすすめします。

問題解決には取り扱い方法のコツがあり、知っているのとそうでないのでは、解決のスピードや精度に大きく差が生まれます。
この記事では特に大切な3つのコツを紹介します。

  • 問題を小さな課題に分解する

  • 複数の課題から最善を選択する

  • 定量的に課題設定し振り返る

この3つのコツを理解し実践できれば、仕事の成果はかなり出やすくなると思います。

それぞれについて詳しく説明していきます。

問題を小さな課題に分解する

問題解決が苦手な人の話を聞いていると、問題をそのままの形で解決しようとするケースが多いように感じますが、細かく分解すると解決しやすくなります。

わかりやすくするために、「売上が予算に対して足らない」というケースで考えてみます。

売上の規模が数万円であれば、直感的に考えた課題にすぐ取り組むことで解決できるかもしれません。
しかし、これが数百万円、数千万円、数億円となってくるとそうはいきません。
この規模の金額になってくると問題のサイズが大きく、そのままでは解決の難易度がとても高くなってしまうため、小さく分解していくことが効果的です。

「小さく分解」といわれてもピンとこないかもしれませんが、売上でいえば「売上の公式」と呼ばれる分解方法が有名です。

売上=客数×客単価 で分解すれば客数を倍にするか、客単価を倍にするかのどちらかで売上は倍になります。

さらに客数は入店客数×買上率に、客単価は商品平均単価×平均買上点数に分解することができます。

売上が足らないという問題を分解していくと、「入店客数」「買上率」「商品平均単価」「平均買上率」という課題になり、具体的な対策に変換しやすくなります。

なお、課題の分解は専門知識がなくても行えますが、「MECE(モレなくダブりなく)」であることが鉄則です。

例えば、売上の改善をテレビCM(広告費)と接客するスタッフの数(人件費)に分解するケースを目にしたことがあるのですが、、「CMを流して来店したお客さんを接客する」という理屈は理解できるものの、この二つでは売上に対してMECEにならず、それぞれの費用がどの程度売上になるかの効果率にあたる要素が足りません。

売上に対して要件を満たさないということは、その課題をどれだけ頑張っても問題解決に繋がらない可能性があるということです。
問題を正しく分解することで、解決可能なカタチや大きさに変えていきましょう。

もし、MECEがピンとこない、苦手意識がある人は、四則演算(A=B×C、A=B÷C、A=B+C、A=B-C)に当てはめて考えるとやりやすいというアドバイスだけ最後に加えておきます。

複数の課題から最善を選択する

直面する問題の重要性や緊急性が高いほど、また、当事者に近い立場であるほど焦りを感じてしまう、という話をよく聞きます。
藁にもすがりたい心境でいると、たまたま思いついた対策や受けたアドバイスが光って見えてしまい、つい飛びついてしまう気持ちはよくわかります。

それを理解した上であえていうのですが、課題はその時考えうる全ての選択肢の中からベストを選ぶことが大切です。

ちなみに、私は過去に何度もこのような場面に直面し、その時ぶら下がっている藁に飛びついてしまったことで失敗してきた人間です。
私が過去に失敗したケースを振り返ると、そのほとんどが「期待した効果を得られなかった」という結果に終わりました。

では、私と同じ失敗をしないためにはどうすればよかったのでしょうか。

当たり前のことをいってしまいますが、問題解決は「効果的な方法」に「全員が全力で取り組むこと」によって確度が高まります。
私の過去のアプローチでは、その両方が崩れてしまったために結果が出なかったのです。

問題が発生し、残り時間のカウントダウンが始まった際にまずやるべきなのは、可能な限りの情報を集め取り組む課題を網羅的に並べることです。
そして次に、そのタイミングでベストと思われる選択を説明できる根拠をもって行うことです。
この二つが行えていれば、私の過去の失敗はそのほとんどが異なる結果になっていたと思います。

この二つを行うのと、行わないのとではどこが違ってくるのかを説明します。

問題が発生すると、時間が経過するごとに詳しい情報や新しい情報が入ってきます。
そして、その情報次第では新たな課題の設定や取組みが必要になることもあると思います。
これが頻繁に行われると、現場が混乱したり、時間や労力が浪費されるため、期待した効果は得られません。
そのため、現時点で集めうる情報を揃え、最善と思える選択を行うことで、よほどの新情報が出てこない限り、ブレずに取り組むことができます。

また、選択の際には、その結論が正しいという根拠も必要です。
取り組む問題が大きいほど、解決に向けて多くの人が関わり、連携を取る必要があります。
その際に、問題解決に向けてなぜその課題に取り組んでいるのかを関係者全員が知り、納得できている状態でないと、チームとしての力が十分に発揮されなかったり、想定外のコストが多くかかってしまうことになります。

全てを完璧に行う必要はありませんが、選択肢を揃え、根拠をもって最善を選ぶことを心がけるだけで結果は変わると思います。

定量的に課題設定し振り返る

大きな問題ほど、解決が長期化したり、一度では終わらず二度三度と仕切り直すことが多いものです。
また、その場合は途中で人員の追加があったり、異なる顔ぶれで新たにチームを組むこともあると思います。

そのような状況で問題解決の確度を上げるためには、課題設定を定量的に行い、振り返りや共有をブレずに行うことが大切です。

「定量的に」という言葉にアレルギー反応を示す方がいらっしゃるかもしれませんが、難しい話ではありません。

課題の設定やその結果を定量的に管理するということは、その大きさや進捗状況が「地球上の誰が見ても同じく理解できる」ということです。

数字は万国の共通言語のため、数字で設定されたものの理解はブレません。
一方で解釈や感覚を判断材料として扱ってしまうと、価値観や性格の違い、その時の体調や機嫌などのコンディションによってものの見方が変わってしまいます。

これが、取り組みの途中でチームが拡大して新たなメンバーが加わったり、仕切り直しで責任者や構成メンバーが入れ替わった際に、これまでの流れをスームズに継承できるかどうかの分かれ道になります。

理解を深めていただくために、組織のパフォーマンス低下という問題解決に、「メンバーのモチベーション改善」を課題設定するケースを例にあげます。
メンバーひとりひとりがやる気に満ちていれば、組織のパフォーマンスが上がるだろうという仮説ですが、こままでは「どの程度」の認識が揃いません。

モチベーションは理想に対してどの程度低いのか?
それぞれの対策はどの程度効果がありそうなのか?
対策をやってみてそれぞれどの程度効果があったのか?

これが明確になっていないと、人によっては「前進していない」といい、人によっては「ゴールまでもう一息」となってしまいます。
また、対策に優先順位をつけるにしても、人によって期待の大きさが違うため、全員に一定の納得感を持ってもらうことが難しくなってしまいます。

扱う問題が大きいほど、このような落とし穴にはまる可能性が高くなるため、記憶や感覚といった曖昧さを排除し、課題設定から定量的に管理することで、関わるメンバーとの共有や振り返りを正しく行えるようになります。

最後に

長文になってしまったのでまとめます。

  • 一部の業界や業種を除き、仕事の本質は問題解決にある

  • 問題は小さく分解するほど解決しやすくなる

  • 問題を課題に分解する際はMECEになっているかに注意する

  • 課題は複数の選択肢から最善を選ぶ

  • 選択は根拠をもって行い、関係者に説明する

  • 課題は定量的に設定し、定量的に振り返る

  • 定量的に管理を行うことで関係者が増えても認識はぶれない

問題解決をコントロールできるようになれば、次に起こりそうな問題を発見したり、問題が起こりにくいような構造にするといった仕事へとステップアップしていくことも可能です。

この記事を読んだみなさんが、少しでも問題解決への苦手意識がなくなり、解決上手になるヒントをつかんで頂ければ幸いです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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