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【046】ノートテイカーをご存じですか?【たさか】


こんばんは、たさかです。

少々、本編に関係のない愚痴を聞いていただけないでしょうか。

今日は月曜日ですね。皆さんの履修はどんな感じでしょうか?

私は月曜日が激重になりました。ですが、芸コミの授業があるので大丈夫です頑張れます。

しかし聞いてください。水曜日に予定されていた共通教育で、絶対に受講しようとしていた芸コミ関連の授業がありました。

コロナでここ近年は開講されなかった授業で、コロナさえなければ去年でも一昨年でも受講できたはずでした。

身体表現レクチャー&ワークショップゼミ……

これが前期の一番の楽しみ、モチベになるとも言えました。

しかし私は、「抽選制度」のことをすっかり忘れていました。

つまりどうなったか、気づいたときには募集は終わっていました。

悲しみに沈んでいます。

たさか、一生の不覚。

抽選制度である以上、先生にメールを送って頼み込むこともしたくはありません。公平であるべきだよね……来年取ろうね……。

お腹もすいてくる時間帯、悲しいできごとは寝て忘れましょう。

忙しくして考えないようにしましょう。

しかし、気づいたのですが、一番好きな芸コミの授業を受けていけばいくほど、高学年になったときにモチベーションを保てる授業を取れなくなるのではないでしょうか…………?

前期だって、芸コミの授業は月曜日に2コマだけです。

そんな……!! あんまりだ……!!! 頑張れない……!!!!!

悲しい気付きは、忙しくして忘れましょう。

ところで月曜日でした。

いそいそと書いています。



ノートテイカーって知ってる?


やっと本編に入ります。

皆さんはノートテイカーについて、何か知っていることはありますでしょうか?

そのまま訳せば「ノートをとる人」ですね。間違っちゃいないです。

要約筆記(ようやくひっき)というものがあります。

これは、聴覚障がい者への情報保証手段の一つです。

話されている内容を要約し、文字として伝えるものです。

主に第一言語を手話としない中途失聴者・難聴者などを対象とし、

要約筆記作業に従事する通訳者のことを要約筆記者、要約筆記奉仕員、ノートテイカーと呼びます。

あくまで聴覚障がい者のために「発話時点で要約し、通訳すること」を保証するのであり、音声の記録行為とは異なります。

(参考:Wikipedia   2022/04/11閲覧)


信州大学では、前期に主に1年生が参加する教養科目、演習系の授業として開講され、
後期に障害学生支援室主催で養成講座が開講(1年生および在松キャンパス学生対象)されます。

私は去年の後期に開講された「ノートテイカー養成講座」を受講し、大学から修了書もいただきました。

気になる方、ぜひ受講を検討されてみてはいかがでしょう?




要約筆記にはいくつかの形態がありますが、

信州大学で用いられているのは「パソコン要約筆記」です。

パソコン要約筆記は、パソコンをプロジェクタに接続し、音声情報をパソコンにテキスト入力し、テキストをスクリーン上に提供するものです。

入力システムの単語登録機能により作業効率が向上し、他の要約筆記形態に比べ圧倒的に多い情報提供料が特徴です。

入力システムには、専用のソフトウェアや汎用のソフトが用いられます。

信州大学ノートテイカーでは、IPtalk(アイピートーク)を利用します。

文章の入力方法に、単独で入力する「1人入力」のほか、

複数の人で一文を完成させる「連携入力」の方法があります。

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(IPtalkを使っているパソコン画面の雑解説絵)


養成講座では二人一組になり、1人目が打ち込んでいる間に、2人目が文の途中から引き継いで打ち込み始めます。

2人目が入力している間に、また1人目が文の途中を引継ぎ打ち込んでいく……この繰り返しです。

実際に、聴覚障がいを持つ学生に、2人のノートテイカーが付き、授業の内容をその学生がリアルタイムで把握できるように要約筆記をするそうです。

信州大学だけでなく、各教育機関に聴覚障がい者の学生を情報保証の観点から支援する機関があるそうです。

また、講演や式典など、あらかじめ提供する音声情報が確定し、テキストデータが用意できる場合には、前ロールという送信テンプレートを作成しておくことで正確な表示ができるようになります。


卒業式・入学式での情報保証

今年の信州大学の卒業式・入学式でも、ノートテイカーによる情報保証が行われました。

養成講座を修了した学生を中心にボランティアで行われます。

卒業式と入学式でそれぞれあり、私は入学式の方へ参加しました。

前方の壁にプロジェクターで映し出された文章が流れていく様子を情報保証の席から見ていましたが、良いですね。

何を話しているのか、文字で追うことでより理解できそうです。


学長あいさつや誓いの言葉など、提供する音声情報は確定していたため、

あらかじめもらった原稿を前ロールに打ち込み、

当日壇上で話される速さに合わせて、打ち出していました。

当日ちょこちょこ変更される部分は、その場で修正をしていきます。


五分交代で、前ロールを出していくだけとはいえ、緊張して手の先が冷たくなっていました。

壇上の人が本来話すはずの一文を話さなかったら、ノートテイカーもその文を飛ばします。

原稿にはなかった一言があれば、その部分を即座に打ち込んで補います。

特に、「誓いの言葉」の最初の部分が鬼門でした。

事前の原稿では、「春うららの日に~」「桜が満開の今日~」というように、暖かくなり始めた春の時節の挨拶が入ります。

しかし、入学式当日は天気が悪く、換気のために窓を開放していたことも相まって足の先まで寒いというような日でした。

「もしかしたら、時節の挨拶が変更されるかも……」

という危惧があり、時節の挨拶の部分が変更されたらノートテイカー歴戦の先輩にパスする、という役割分担をしていました。

結局、時節の挨拶が変更されることはありませんでしたが、あの瞬間の緊張感といったらありません。

終わった後の緊張から解放された疲労感は、真剣だったことの証ですね。

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(入学式当日、2階席の端で情報保証をおこないます。画像右上に、プロジェクターで「♪BGM演奏中♪」と映し出されているのが分かる)



情報保証は、リアルタイムで、話されている事だけでなく、

(笑いが起こる)

(外からサイレンが聞こえる)

のようにその状況まで伝えなければなりません。

聴覚障がいの方は、その場で自分以外の皆が笑っていても、なぜその状況になったのかが分からず、置いていかれてしまうためです。

私は、聴覚障がいを持っていませんが、情報量とは私たちが思っているよりも日常に大量に存在し、それをどれだけ得られるかで、生活のしやすさやコミュニケーションのしやすさに繋がっていくのだなと思いました。


上手いこと、信州大学の試みを記録に残せないだろうか、と考えている今日この頃。

気になる方、ぜひ養成講座を取ってみましょう!

春真っ盛り。桜が奇麗です。

去年は気にもしなかったのに、今年は桜のことがとても気になります。

咲いていたらついつい見入ってしまいます。

歳取りましたかね……

先日東京へ行った際にはほとんど葉桜でしたが、松本は今が桜が満開ですね。

原付運転中に、ライトアップされた夜桜に見とれていたら事故りそうになりました。気をつけましょう!!!!




2022/04/12 たさか




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