ミンミンゼミと夏

今日2020年はじめてセミの声を聞いた。ミンミンゼミだった。耳から夏を感じるとはこういうことをいうんだろう。自粛によりずっとこもっている僕の部屋に一気に夏が訪れた気がした。恥ずかしいことにリモート打ち合わせ中にセミが鳴き始め、チームのみんなに夏をお届けしてしまった。小学校1年生の時に提出したはじめての夏の自由研究は公園に生息するセミの種類と生態の研究だった。おじいちゃんと一緒に竹の柄がついた虫取り網でセミをいっぱい採った。あれ以来僕はセミが好きである。セミが運んでくる夏もセットで。

セミの鳴き声を聞いていたら、ひや汁が食べたくなってきた。ひや汁は僕の家族にとって夏のソウルフードである。ゴマをすったすり鉢に出汁と味噌と大葉と、不揃いなきゅうりの薄切り。そこに大量の氷を入れてすり鉢から器によそる。セミの声をききながらそうめんをちゅるりと夢中ですすると、「ああ夏が暑いのも悪くねえじゃねえか」なんてクーラーが効いた部屋でお思うんだ。そんな夏の日を僕は20年以上毎年過ごしている。

大好きすぎて定食屋さんなどでひや汁のメニューを見つけると必ず頼んでしまう。でもどうにも味が違うのである。どこで食べても。

我が家に遊びにくるなら夏をお勧めします。うちのひや汁がぜったい一番うまい。

今年の夏も地元に帰らなければ。夢中でそうめんをひや汁にじゃぶじゃぶ浸して食べなければ。きっと再現できないけれどレシピを教えてもらわなければ。


また、なんの内容もないことを書いてしまった。でも、これでいいのだ。書いたんだから100点なのだ。

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