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効率の良さを手放してみて気づいたこと~UNMANNED無人駅の芸術祭の余談~

先日レポートをアップしましたが、今年もUNMANNED無人駅の芸術祭を巡りました。
今年は初めて、パンフレットに載っていたモデルプランを参考に、電車を利用してみました。

この芸術祭が、タイトルにある通り大井川鐡道の無人駅とその周辺を舞台にしているので、大井川鐡道で巡るのは1つの醍醐味になり得ると思います。
実際に、鐡道好きというところからこの芸術祭に興味を持って訪れた人もいました。
ただ難点が1つ。この大井川鐡道、しかも無人駅に停まる電車は特に、本数が少ないのです。
今回も、2つ目の目的地・塩郷には、9:43到着後、次に乗る電車は13:13発という、大容量の待ち時間でした(笑)

まあ、それは端からわかっていたことで、「電車で行こう!」と決めた時点で腹を括っていました。
そうでなくても、塩郷エリアは駅から離れたところにも作品展示があったし、地元の名所である吊り橋もあったり、

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景色もきれいで、散策を楽しむにもうってつけの場所。ちょうどカメラを新しくしたところだったので、道中たくさん写真を撮り、良いお試し機会にもなりました。

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とはいえ、余りある待ち時間。
それだけいろいろ楽しんで、作品もじっくり見てもまだ余る時間を潰すため、私は河原でのんびりすることにしました。
そして出会ったのは、そこから見える気持ち良い景色。そして、解放感!

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川のせせらぎや木の揺れる音、電車やバイクが行き過ぎる音…ほど良い静けさの中に聞こえる、少し遠くに聞こえるそれらの音は耳に心地良く、河原を吹き抜けていく風も爽やかで、めちゃくちゃ癒されました。

さらにラッキーなことに、そうやって過ごしていたら、河原の展示作品の手入れに作家さんがやってきて、
今回の芸術祭や作品に対する思いを直接聞くことができてしまいました!

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これは、電車で巡って、待ち時間がたっぷりあったおかげ(笑)、
作品だけ見て、すぐ次に向かっていたら起こり得なかった巡り合わせだったと思います。

そんな風に考えると、車で回っていた昨年、一昨年の方が、
時間に縛られることなく自由が利いていたはずなのに、なんだか今回の方がめちゃくちゃ自由な気がしました。

効率が良いだろうと見込んで車で巡ることを選択し、それによって気持ちに余裕が生まれていたはずなのに、
思い返してみれば、1つの作品を見たら「はい、次~💦」とすごく焦っていたような気がします。
制約・制限など課されていないはずなのに、時間に追われてしまっていた。
そして、そんなつもりはなかったけれど、どこか機械的に巡っていた自分がいたんじゃないか、とも思います。

それに対して今回は、
電車を待ちながら、自分の心の動き、感覚の赴くままに過ごせた、自分を待つことができていた、という気がします。
(何せ、待ち時間が桁違いでしたからね(^_^;))


時間を節約できるところは節約し、掛けるべきところには十分に時間を掛ける。必要なところに余裕を生むことが、効率を上げたり、時間短縮したりすることの本来の目的のはず。
でも、時間を削ること、効率アップそれ自体に囚われすぎると、
(如何にして効率を上げるかばかりを考えていると陥りがちな気がする)、
いつしかそれ自体が目的化され、結果的に、常に時間に追われるようなことになってしまう、それを日常的にやってしまっているな、
そしてそれによって見落としてしまっているものが、もしかしたらたくさんあるんじゃないかな。。。

まさに、ミヒャエル・エンデの『モモ』の世界!

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今回、時間を持て余しながら(持て余していたおかげで?)、そんな自分の状態を省みることになりました。


お金もそうだけれど、
ちゃんと目的を持って節約して、節約できたら使うところではちゃんと使わないと、人生、空しすぎるのではないでしょうか。
(節約そのものをゲーム感覚で楽しむのが好きという人はまた別だと思いますが)

ここでもまた、昨日書いた時間管理術の佐々木かをりさんが提唱する、「自分の人生を主体的に動かす」ということが、すごく重要だと思います。(https://note.com/mochi51/n/n1cff1a8d2272)

効率アップも時間やお金の節約も、逆に、のんびりすることも、あくまで自分の意思で。なんとなく、世間で良いこと、そうすべきと言われているからそうするのではなく。
自分の手綱は、ちゃんと自分で握っていたいと思った私です。



それにしても、今はあまり声を大にしては言えませんが、
無人駅の芸術祭を電車で巡るの、オススメです。

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電車の内装もレトロで可愛かったし💛



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